こんにちは異世界
光がおさまりおそるおそる目を開けると知らない天井が見えた。
どうやら布団かベットに寝かされてるらしい。
一先ず身体を起こし改めて周りを見ると私はベットの上に居て、部屋には大きめな窓とドア、木で出来た真新しい箪笥とクローゼットや姿見、机と椅子がある。
どれもシンプルで私好みな部屋だ。
ベットから降り、姿見で自分を映すと鏡の中には十歳くらいの自分がいた。
少し若返ると言われたけれどもまさか実年齢から十歳も若返るとは思わなかったから少し嬉しい。
次に箪笥を開けてみると中には数枚のシンプルな服と手紙が入っていた。
<誠に勝手ながらこの世界での一般的な服を用意させて頂きました。
お気に召して頂ければ幸いです。アレン>
<食材とかは一階の冷蔵庫に容れておきました。
一階には道具箱と資材箱があるから冷蔵庫と一緒に中を確認してね!エルメス>
「…クスッ
服も私好みだし色も好きだから嬉しいです。
ありがとうございます。
アレンさん。
さて、エルメスさんが手紙に書いてある通りに一階に行きますか!」
手紙を二枚とも丁寧にたたみポケットに入れた。
部屋を出て廊下に出ると、左角に階段があり一階に降りた。
一階には広いリビングと隣接してダイニングキッチンがあった
更に右側のドアを開けると脱衣所と洗濯機があり、不透明なガラス戸を横に引くと大人が五六人余裕で入れるくらいの大きな浴槽と洗い場があった。
私がお風呂が好きだと言ったのを覚えててくれたらしい。
因みに浴室と脱衣場の隣は洋式のトイレでした。
一通り家の中をみて回ると今度は外に出た。
外には鳥小屋と動物小屋が一つずつあり、鶏に似た魔獣コッコが二匹、牛に似た魔獣モウモウと羊に似た魔獣メェメェが一匹ずついる。
家畜が欲しいと言う願いも叶えてくれみたい。
それぞれ放牧エリアでのんびりとしている。
此の世界には普通の動物が居らず魔獣が飼育されているらしい。
一先ずモウモウとメェメェに近づき挨拶する。
「初めまして。
私はコユキ・ツキノ。
貴女はルルで君はネネよ。
此れからよろしくね。」
「モウ〜♪」
「メェ〜♪」
二匹は元気に鳴くと生えてる牧草をモグモグと食べる。
同じくコッコにも挨拶して名前をつけた。
「貴女はココで君はトトよ。
此れからよろしくね?」
「「コッコッコッ♪」」
此方も元気良く鳴くと置いてあった餌を啄みはじめた。
鳥小屋に入り棚を見ると餌が小分けにされて置いてあった。
小分けにされた袋を一つ取り出し二匹の餌箱に中身を容れていく。
それが終われば産んである卵を回収し、家にあった籠に入れた。
次に動物小屋に入り、牧草を取り出し餌箱に入れる。
そして、隅に置いてある道具箱の中からブラシと乳絞りを取り出しルルとねねにブラシをかけたあとにルルに近づく。
「御免なさいルル。
少しお乳を貰うわね。」
「モウ〜♪」
ルルの側にしゃがんでお乳を搾る。
ガラスの容器に半分くらい貯まり放れた。
「ありがとうルル。」
「モウ〜!」
搾ったばかりの新鮮な牛乳を飲むべく急いで家に入り、食器棚からコップを取り出し一杯分注ぎ飲んでみる。
「美味しい!」
やっぱり絞りたてだから普通に売っている牛乳より脂肪分が多くて甘く感じて美味しい!
でも、残りは違うガラス瓶の中に容れて冷蔵庫を開けた。
中には葉物や根野菜、肉、果物が入っていた。
しかも、果物は桃で甘味が強い黄桃だ!
桃もすきなものだから嬉しい。
ある程度中を確認してから冷蔵庫の扉を閉めた。
キッチンからリビングに移動し壁に掛かっているカレンダーを見る。
どうやら今日は8月20日らしい。
それから部屋に戻り本棚に納まってる数種類の本の中から常識に関する本を取り出し、ベットに腰かけて読む。
内容は間接にまとめると
・季節は春夏秋冬あり月は十四ヶ月。
・春と秋は三ヶ月あり夏と冬は四ヶ月ある。
・私がいる大陸の名前はイデアール(理想)
・王都の名前はベルンシュタイン
・奴隷制度がある等だった。
時々本の内容に突っ込みながら読んでいると、部屋が薄暗くなり始めている事に気づき本をベットに置いたまま急いで外に出る。
「ルル、ネネ、ココ、トト!
暗くなってきたから小屋に戻るよ!!」
ルル達に声を掛けるとそれぞれ素直に小屋に帰っていった。
たいへん良い子達です。
ちゃんと小屋に戻った事を確認し家の中に入る。
玄関の鍵を閉めてから早速キッチンに入り冷蔵庫からバターと今朝搾った牛乳、チーズ、野菜、ベーコンを取り出し、何故か炊かれていたご飯でミルクリゾットを作り食べる。
夕食を食べ終わり、食器を洗った後にお風呂に入りベットに潜り込んで異世界来てからの一日目が終わった。
此処まで読んで下さりありがとうございます。
こんな感じで続きも書いていきたいと思います。