一緒に行くことになりました。
大変遅くなりました。
次が出来ました。
結界石も渡したしそろそろお暇しよう。
「それでは、もう行きますね。」
再びライルに乗ろうとしたらまたもや止められた。
「あら、私はまだお礼を言っていませんわ。
それにコユキちゃんは何処に行くのかしら?」
「…水の町アクアに行くつもりですが……。」
町に行くことを告げるとクレアさんはウフフと嬉しそうに笑った。
なんだか嫌な予感がする。
「まあ、偶然ね!
私達もアクアに向かうところだったの。
これもなにかの縁だわ。
一緒にいきましょ?」
誘っている風に言っているが明らかに決定事項で言われてるよね。顔がひきつりそうになりながら断ろうとした瞬間、何故か今まで黙っていたカレンさんとアンナさんに手を掴まれていた。
「あの、なんですか?」
私の声に顔を上げた二人の目はキラキラと子供のように輝いていた。
「「是非一緒に行きましょう!!」」
綺麗に揃った声にこれ以上関わりたくないので逃げたいのに二人の手はしっかりと私の手を握ったまま放しそうにない。
助けを求めようと視線を向けるがアルフレッドさんは目を逸らし、ジョセフさんは諦めろと言わんばかりに肩を下げた。
そして、三人のキラキラいやギラギラした目に私は敗北した。
「…分かりました。
アクア迄は一緒に行きます。」
「「「ほんとに!」」」
「けれど、ライル達にはちょっかいを出さないで下さいね?
特にカレンさんとアンナさん、クレアさん。」
喜んでいる三人に釘を刺すとカレンさんとアンナさんはガックリと項垂れ、クレアさんはどうしてと聞いてきた。
「ライルとスノウは私を主人と決め従ってくれています。
しかし、貴女たちは今日初めて会ったばかりでこの子達は私に危害を加えないか警戒してるんです。
現にこの子達はさっきから一切私のそばを離れません。」
私の言葉にクレアさん達はハッとして私に刷りよっているライル達を見る。
実際、彼女達と話している間一切側を離れなかった。
「でも、コユキちゃんが許可すれば大丈夫ではないの?」
クレアさんの言葉にため息を吐きそうになるのを飲み込んで口を開こうとした瞬間に今まで黙っていたニコラスさんが口を挟んだ。
「申し訳ありませんが奥様。
此処はコユキ様の言う通りにしましょう。
従魔とはいえ我々に牙を向く可能性があります。
そうですね?
コユキ様」
「…はい、ニコラスさんの言う通りです。
私が許可をしてもこの子達が貴女達に襲い掛からないとは限らないんです。」
私の言葉にニコラスさんは頷き、クレアさんは残念そうな顔をした。
「そう…。
それなら仕方ないわね。
では、そろそろ行きましょうか。」
ニコラスさんの手を借りて馬車の中に乗る。
しかし、扉は閉まらず私に手を差し伸べるニコラスさん。
「…ニコラスさん。
私はライルに乗るので気にしないでください。」
「あら、コユキちゃんも馬車に乗るのよ。
小さな女の子を危険にさらしたいとは思わないわ。」
馬車の中からクレアさんが顔を出して私を手招く。
「スノウとライルが居るので大丈夫です。」
それをバッサリと断り苦笑をしているニコラスさんに扉を閉めてもらう。
そして、ジョセフさん達が馬車を囲むようにして馬車と一緒に歩き出す。
私もライルに乗り後を追う。




