橙色
話がややこしくなってきたのでまとめていきたいと思います。
後日、部隊の捜査は怪物が通った思われる穴へと転った。
「西方向にしか進行していないということから怪物は西方向に戻っていったかまだこの地帯に潜伏していることが考えられます。」
部隊の者が言う。
「この一帯を探すのは無駄骨だと思うぞ。」
部隊の上司が言う。
「やつらは土に潜って動くことが出来るから探しても穴だけじゃないのか」
上司はそう言って捜査テントにコーヒーを飲みに行った。
捜査部隊は辺りを虱潰しに捜索することにした。
期間は明日の昼まで。
農村の周りには東方面特有の樹林が生えている。
潜伏にはもってこいの場所なのだ。
勿論、やつら化物がそのことに気づいているのかは分からない
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鋏が幾度も開閉するような音がする。
金属質に少し光沢がある外骨格を持つその生き物は、先ほど乾いたような鈍い赤とも黒とも思われる色に身を包んでいる。
脚も金属質で重量感がある動きだがピンが少し太ったようなもので、それが八つほどギシギシいっている。
ひんやりとした土の中ではその蜘蛛のような生き物が十数体蠢いており眼がある場所はすっきりとしている。
ときおり、体が膨れ橙色の閃光が僅かに照らされる。
その中の頭のような生き物が独特な臭いで集団は次の活動に転る。
誤字・脱字がないように心がけています。