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樹当千  作者: 千葉
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二十八話 作戦B

PV8万突破!!みんなの気持ちが作者の血と骨になる!!


「おい、ナーガ貴様あきらめるつもりか?」

「まさか」

「というか目が見えなかったら意味無くないか?」

「かつて偉人が言った『目で見るんじゃない、感じるんだ』と。俺はその通りにして心の目を開くことにする。」

「我が盟友ながら素晴らしい心の目の活用方法だ。見直したぞ!」

「そうこれで不安要素は取り除いた。ならば後は突撃あるのみだな」

「いや待て、ユーリィはかなりの強者だ。策無しでは壊滅は必須。」

「ならばどうすればイツキ軍師?」

「よろしい我が策を教授しようナーガ二等兵。喜べ」

「はっ、自分は幸せ物であります」



作戦は単純だ。

ユーリィに見つからないようにサリア達を覗く。

本当ならユーリィが本命なのだがナーガと議論した結果命の保障が全く無いということと、サリア達は俺達を女だと思っているので見つかっても何の心配も無いということが重要なファクターとなった。

「にしてもすごいなイツキの能力は」

俺とナーガは湖の周りに自生する木々の中を移動中である。俺も知らなかったが木の中を通過するこの能力は俺と触れている人も一緒に通過できる。

しばらく移動するとサリア達の声が聞こえてきた。

「心の目の準備は出来たか?」

「あぁ今なら世界の真理すら見える気がする」

俺はそれを聞き安心して、木の幹の内部から上方向に移動して一番太い枝の上に出る。

乗ったとき少し枝がきしんだが、なんとか二人分の体重を支えてくれた。

「ここならピッタリだろ」

「ああまさに絶景だな」

湖がかなり遠くまで広がっているのが見える。月明かりに照らされかなり幻想的な風景だが今回の目的はそれじゃない。

人影が水浴びをしているように見えるのだが湖から立つ深い霧のせいではっきり見えん。神は我らを裏切ったと言うのか!?

俺とナーガが絶望の淵に落ちかけたその時、神が我らの願いを聞き遂げたか(この世界には神が実在するそうなので可能性は無くは無い。そして願いを叶えたその神はたぶんどスケベだ)霧が突然の風に流されていく。

霧がすっかり晴れたその先は、容姿端麗で引き締まった体の……男がいた。


俺はショックのあまり木から落ちた。俺が落ちた後続けてドスンという音が後ろから聞こえたのでナーガも落ちたのだろう。

「誰だっ!?」

やばい音に気づかれたらしい、ナーガとアイコンタクトをとり逃げるために走り出そうとした瞬間後ろから首に鋭い刃を当てられた。

「貴様ら何者だっ!?」

俺とナーガはおとなしく両手を挙げ奴の方へ振り返ると奴は酷く動揺したような顔になった。

「す、すまない。貴婦人の方に剣を向けるとは大変失礼な真似をしてしまった。私はクロトというものだ」

「私は村人Cのイツミです」

「私は村長Bのナロアといいます」

村人ならまだ分かるけど村長Bって何だよ!!一つの村に何人いる制度なんだ!?

「ナロアさんと言うんですか、美しい」

全然こいつ大事なとこ聞いてねぇよ。

「あの、服っ//////」

ナロアがいかにも恥ずかしそうに男に指摘する。なんなのその演技力?どこで身につけたんだ、そしてその演技は本当に必要なのか?

「おっと、すまない今着替える」

目の前で着替えだした男。なんでここで着替えるんだよ、あっちで着替えろ。そしてこのままツッコミキャラが定着していいのか俺?

男は一人で器用に鎧を身に着けていく。なんだか角のような装飾がついていていかにも強そうな印象を与えるその鎧はどこぞの騎士のようだ。

「あのどこかの騎士のかたですか?」

ナーガも気になったらしく堂に入った演技で聞く。

「まぁ、そんなところだ」

「なぜこんな所にお一人で?」

「移動途中本隊とはぐれてしまってな、ここで迎えを待っているんだ。」

こいつこの年になって迷子かよ、プスススス。

「ほら噂をすればなんとやらだ」

男が指さした先には二人の甲冑姿の男たちがかけてくるのが見えた。あれだけの勢いで走っているのに音はほとんどせず、二人にも疲れている様子は全く見えない。

「団長!こんな所にいたと思えばナンパしてたんですか?」

「心配したぜ団長。また一人でドラゴン倒したのかと思ったぜ」

「すまんな。この貴婦人たちが私を離してくれなくてね」

何その嘘っ!?あとこいつ団長なのか!?

「はいはい分かりましたよ。」

「どうせ移動途中に寄った魔獣の被害を受けている村を救いにいったんだろう?」

「………」

「はぁ、さっさと目的地に行きますよ」

「みんな待っているのか?」

「ええ、全く聖地守護団の団長ならもっとしっかりしてください!」

えっ!?

「ああ、なら全力で走っていくか」

「勘弁してくださいよ。僕は団長みたいな化け物じゃないんですから」

「そうだぜ。ミロの言うとおりだ」

「私は普段そんな風にお前たちを鍛えてないから大丈夫だ。ではこれで失礼する美しきナロア嬢、イツミ嬢。行くぞキドル、ミロ!!」

「「はっ!」」

そう言うと俺の全力より数倍早いスピードであっという間に走っていった。後を追う二人もほぼ俺の全力のスピードで追いかけていくのが分かって少しショックだった。

「聖地守護団の団長だったのか」

やはりナーガも驚いているようだ。

「ああ俺もビックリした。俺の団長のイメージはオールバックで逆十字架のコートを着ているものだったからな」

「そっち!?」

「とりあえずこのことをユーリィに知らせなきゃな」

すばらしい大義名分ができた!!



今回話の都合上短いかもです。


あとこれからシリアスを入れていくか、このままの感じで行くか読者の皆さんの意見を参考にしたいです。ぜひ感想をください


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