第17章 * 別れと再会と *
俺とシャル、アルクがバリスの元へ集まった。
「バリス、おい大丈夫か!?」
「はは、慌てんな。魔力を使いすぎただけだよ」
「まったく、心配させないでよ!」
シャルは相変わらず怒っていた。
しかし、その裏から安心したことも感じ取れた。
3人が互いの無事を喜ぶ中、アルクは静かに倒れたミカゲへ寄り添っていた。
「ミカゲ……」
「アルク、カ……?」
ミカゲはゆっくりとアルクを見た。
「ええ、遅くなってごめんなさいね。ようやく、私たちの冒険が終わるわ……」
「ソウカ……、長イコト夢ヲ見テイタヨウダ」
ミカゲは虚な目で話す。
「兄貴……」
バリスが息を整えながら、ミカゲの元へ来た。
「バリス、済マナカッタ……。コレデ仲間ヲ守レ」
『薄明』がバリスへ手渡される。
バリスは複雑な感情を押さえ込み、それを静かに受け取る。
虚ろな目でアルクを見てミカゲは、これで最後だというふうに力を振り絞って話す。
「……アルク。これからも、一緒にいてくれるか?」
ミカゲの声が昔の優しい声音へと戻っていく。
「ええ、いつまでも一緒です」
アルクがそういうと、ミカゲは微笑んだ。
何も言わなくなったミカゲの体が灰となり、朝焼けの空へ舞う。
灰となったミカゲを抱きしめていたアルクの身体もまた、崩壊が進んでいた。
「アルクさん、体が……」
アルクの異変に気付き、問いかける。
「ええ、あの人も私も魔力が枯渇してしまったみたいね。もうすぐ、あの人と同じ空に還るわ」
「そんな……」
トライはアルクの過去の出来事を思い出しながら、言うべき言葉が見つけられなかった。
「トライ、気にしないで。あの子達のことを守ってあげて」
そう言うと、バリスとシャルへ話しかけた。
「バリス、シャル、あなた達のこの先の無事を祈るわ。……いえ、今のあなた達なら心配なさそうね」
「アルクの姉さん……」
「アルクさん……」
これで言い残すことはないと言った風に、アルクは微笑んだ。
アルクの身体も灰となり、空へと還る。
――ありがとう。
舞い上がる風の中に、そんな声が聞こえた気がした。
「ほら、肩貸してあげるから立ちなさいよ」
「へへ、悪りぃな……」
シャルがバリスを起こして歩き始める。
――そうだ、まだこれで終わりじゃない。
ここからだ!!
心の中で気を引き締める。
そうして、目指すべき女神の塔を見据えようとした時だった。
――熱気、だった。
それは覚えのある、いや、忘れることのできない灼熱の予兆。
「シャル、バリスを!!!」
叫ぶと、すぐさま蒼腕を展開した。
GURUOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!
咆哮と共に鉄橋が獄炎に彩られる。
塵ひとつ残さないとばかりに、橋は爆炎に飲み込まれた。
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