91:疑問は謎のままに出来ない(葵)
何かが起こっている。ソレは間違いない。
レムリ様、スタア様、リテリ様の行方が分からなくなって丸二日が過ぎた。
学院も王城も……第一聖女様にもお会いした。
でも、結果は変わらなかった。
手元に三枚のメモがあった。それぞれが、何か考えを巡らせていた様子。
これだけが、今の手掛かり。
ならば……最早、アレを行うしかない。
ファウと出会って捨てたモノ、『星読み』。
私は身を清めて折り鶴にて簡易的な祭壇を形成すると『星読みを』実行した。
何が起こっているか?
三人は何処へ行ったのか?
不思議な事はまだある。ルクス様も……あれから姿をお見せにならない。
「星よ、答えて!」
何故、星たちは私にこれを伝えたのか?
ここに答えがあると言うの?
それは世界の始まりの隠された真実。
「魔神に滅ぼされた世界……過去改変……繋がり」
「世界は……誕生……」
「破壊っ?」
星が告げた。
『魔神ボルト』に滅ぼされた世界。
『過去改変』で滅んだ世界。
これを再構築して八つの世界が出来たとする説。
レムスタリア様が『世界鑑定協会』で得た情報。
聴いたときは、そうかも知れないと思った。
でも、それは間違い。
『魔神』の存在した世界と『過去改変』された世界は同一。
「「『魔神』が世界を破壊するようにと、過去が変えられた」」
星が導き出した答えがそう語りかけた。
「うそ……なら……」
ボルトはそれこそ、魔神に仕立てられた?ファウが考えた『ルクス首謀者説』の偽シナリオでファウがそうなるはずだったかのように……。
ファウが語っていた事を思い出す。
初めの『ボルト』は好人物だった。規格外の能力を持つが、良い人だったと……。本来ならそのまま続いた歴史。
それがある日を境に豹変し、虐殺をはじめた。
「理由は『飽きた』だっけ?」
確かに、不自然過ぎる。
「でも、目的は?」
星が煌めく。
「え?九つ」
一つの大きな輝きが流れた。
「え?私に危険……」
「はい、ざーんねん。時間切れでーす!」
「だれ?」
振り向く葵、だがその者を目にすることは出来なかった。




