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俺と聖女でひとつの身体  作者: 天川 和
世界解明編
91/268

90:疑問は謎のままに出来ない(スタア) 


 レムリが思ったより取り乱さなくて安心した。むしろ私の方が全てに無気力になってしまったかのようにやる気が出ない。


 こんなことじゃいけない、私はあの子の理想なのだから。


 理想のレムスタリアなら、やることは一つ。



 魔神戦に対する疑問の解明ですわ。



 魔神戦にて、ルクスが呪ったと知っていたと答えたファウ。


 どんな理不尽な事でも起こり得るもの……そう考えても、これは嘘だ。


 例えば、知っていたファウの人格と知らないファウの人格が存在して、レムスタリアの中に来たのが知らない人格。魔神戦で答えたのが知ってた人格ならば可能だ。しかし、それらはファウにより否定されている。ファウは存在そのものがひとつだ。



 ファウは知っていたと言った。呪いを事前に知ることのできる可能性や方法はいくらでもありますわ。でもその方法をかんがえることは無駄。


 何故なら、レムスタリアの中に初めて来たファウが、知らなかったのはその反応から明白。


 それが真実。


 知っていても知らないふりは出来ます。でも、知らないことを知っているとする嘘は分かる。知ってるなら、あの時の反応はありえない。知らないからこそ、レムスタリアについて全てを確かめる必要があった。


 知っているとするファウと知らなかったファウは同時に存在できないのだ。


 つまり、ファウが嘘をついたのは確定だ。



 何故そう答える必要があったのか?


 ひとつしかない。


 レムスタリアに呪いを掛けた者を隠すため。



 何故かメモを取らないといけない気がした。



 それは、二人が庇わなければならない人物?

 ファウ=バルドが嘘をついても知られてはいけない者?

 異世界、前世界の知り合い?

 有り得ない、何故ならファウは最後の生き残り。



 二人は何をしようとしていたの?



 コン、コン、コン


「は……」



「スタア様?いらっしゃいますか?」


 ドアをノックするが、スタアの返事は無かった。


「スタア様?」


 葵はドアを開けて入る。スタアの姿はない。



 テーブルには一枚のメモだけ残されていた。



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