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そこには何も無かった。
人の雑踏、天高く聳え立つ建物の数々。人々の笑顔。きっと、明日も変わらず今日を迎えるのだと信じて疑わなかった者達。
100億の人間がゆっくりと時間をかけて消えていった。
最後は僕だけが残った。
何故か……それは、彼女が居てくれたから。
後は、暗闇が続く。
声だけが響く。
「悲しいの?」
「……もう、分からない」
「後悔してるの?」
「……もう、分からない」
「そう……でも、大丈夫よ」
「…………」
「貴方が私を忘れないでいてくれたなら、次は上手くやれるわ」
「……そうだといいね」
「私を見つけてね?」
「うん」
「愛してるわ」
「ありがとう」
「そこは、僕もだよ……が正解ね」
そう言い残し、彼女も消えた。
「ディア=レス……」




