表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
76/268

75:四翼の勇者として


「……で、四翼の勇者としてはどうする気だ?協力するのか?」


 勇者一行がお尋ね者になった事件から七日が過ぎていた。勿論、その間に情報を収集した。魔族の言うことを全ては鵜呑みに出来なかったからだ。嘘の中に真実を混ぜて自分たちを利用しようとしている可能性もある。もっとも、その可能性は直ぐに否定された。


「ミユウが滅んだはずの八翼世界を確認してきた。結果」


「うん、全然、全く、平和そのもの、存在してた」


 間違いなく魔王軍に蹂躙されていた世界。ウォボスとミユウはそれを確認して四翼世界に戻ったはずだった。


「つまり本当だったと?」


「師匠は、嘘つかないよ」


 闇嫌いは無くなった。自分の本質も受け入れて一層逞しく思えるようになった。でも、あのリテリさんに崇拝に近い感情を抱いている。これはどうしたモノかしら?


「そ、そう。では、わたくしからも……」


 リセルナは一呼吸置く。


「以前、八翼世界に行ってもらった目的だけど」


「魔神復活阻止だろ?八翼世界が滅んで必要なくなったが、それが?」


「こうして八翼世界が健在だとしたら、魔神復活もありえるわ」


「では、僕らは魔神復活阻止のために動くんだね?」


「お待ちください勇者様。この世界の伝承を思い出してください。この世界にはこう伝わっています。魔神が現れ住める大地は無くなった。人々を哀れに思った神々は新たに八つの大地を創造して人々に与えた」


「四翼世界の者なら皆知ってることだな」


「では、魔王ルクスの言葉を思い出して。こう言っていたのですよ?」



 過去改変を行い『前世界』を滅ぼしてしまった。


 世界は再構築されて八つの世界に分けられていた。



「似ているね……」


「似ているどころか、そのままだろっ!何であの時に気づかなかったんだっ!」


「ウォボス、うるさい」


「す、すまねぇ」


「そこで、魔王ルクスに聞いてみました。そうしたら、八翼世界には魔神の伝承は無いそうよ……」



「「「え?」」」



「それ、おかしいだろ?」


「伝承も何もない世界に、魔神復活の兆しありとか変だろ?」


 リセルナは少し困った顔する。


「あの時の情報の出所を探ってみたの。そうしたら……」


「そうしたら?」


「『世界鑑定協会』」


「それも、魔王ルクスの会話に出てたよね?何だっけ?クロンとかなんとか」


「おかしいね、八翼の協会が、わざわざ、四翼に情報を、流す。何らかの、意図を感じる」



「それと気になることがもう一つ。魔王ルクスの会話を聞く限りではこうよ。私の内から『宝珠』を取り出したファウ=バルドが世界を滅ぼし、その世界を元に戻したがっている」


「…………」

「…………」


「魔神はあいつか?」


「でも、ただの人間って、本人、言ってた」


「勇者様、わたくし達はどうすべきとお考えですか?」


「勇者としては勿論、魔神復活阻止だよ。でも、大抵は復活されるのがお約束だから倒そう!」


「おやくそく?」


「こっちの話し。ただ、僕個人としてはファウ=バルドの目的が気になるね。悪い人じゃなかったよ。強引だけどね。その彼が何故あんな強行を行ったのか気になるね」


「強引だから強行に走ったのでは?」


「そうなのかな?僕は思うんだよ。魔族の女の子が命を触媒に使った時に行動を起こした彼。それと同じことが起こったんじゃないかって……あの時にね」


「「「???」」」


 三人が首を傾げた。


「だから本人に確かめてみたいね。そうならお礼を言わないと。本当、楽しませてくれるね『ファウ=バルド』」


「「「???」」」


「でも、今は魔神優先かな。魔王ハージルとは現状和解。呪いも解除してもらった事だしね」


「そ、そうですか。では、わたくし達は魔神の調査に向かいます。行先は八翼世界」


 リセルナが二人に告げた。


「お、おう!」


「分かった、任せて」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ