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28:学院生活(四時間目)


 決闘後の検査は各自異常なし。普通に通学しても良いとの結果が出た。


 聖女対戦乙女、客席からの襲撃、勇者の登場と話題に事欠かない今回の決闘だったが、無事(?)終了といったところか。


検査前に脱いでいた服を着ながらリリスが話しかけてきた。


「で、お兄ちゃん、今は何処で暮らしてるの?」


レムスタリアは上着に両袖を通したまま動きが止まる。


「何処って、聖女様のお屋敷だけど?」


 この学院は全寮制だが、第五聖女までは屋敷を与えられる。国の威信と期待を一身に浴びるクラス、それが聖女だった。レムスタリアの内に居る俺は必然的にそうなる。


 ただ、第一聖女だけは違う。彼女は幽閉されている。自ら望んでそうしたと聞く。彼女は「太陽の聖女」との呼び名の他に「厄災の聖女」との名も持ってた。まぁ、いずれ語る時も来るだろう。


「私もそこで暮らしていい?寮はつまんない!」


「つまんないって……まだ、三日かそこらだろ?それに、そんな理由で代われる訳ないだろが」


「大丈夫ですよ。リリスちゃん、歓迎します!」


 レムリがそう答えた。


「やった~!レムリィ、大好き~!」


 リリスはレムリに抱き着いた。


 自重しろリリス。お前たちはまだ下着姿だぞ。でも、何だろう。この残念感……。


「レムリィ、お兄ちゃんが私たちに失礼な事考えてるよ~」


「ですね~、ダメですよ。ファウ様?」


 な、なんだお前たち。『セシュの心言』(以心伝心)でも発動してるのか?


「マスターは時々考えが口に出ます。今もモロ出てました」


 ディアが俺の中に戻って以来、ディアの声も表に出せるようになった。ただ不思議なのは声がレムスタリアの声ではなく、ディアの声そのままなのである。どういう原理かは分からないが俺はやがて考えるのをやめた……。


「勇者様?」


「私のことは『ディア』とお呼びください。マスターの僕です」


「いまさら言うのも何だが、勇者の仕事は平気なのか?」


「そうですよ!世界を救う勇者様がこんな事ししてよろしいのですか?」


 こんな事(俺の相棒)……うん、レムリに悪気はないよね。知ってた。


「問題ありません。世界を救う、言い得て妙ですが、それは他の二人に任せました」

「ん?」


 何か妙な言い回ししたな、こいつ。しかも他の二人?


「他の二人って?」


「はい、今現在「勇者」は、私の他に二名の存在を確認しています。私には劣りますが、あの程度でも問題ないと思われます」


「あり得ませんわ!「勇者」とは絶対存在。一人しか存在しえないのですわ。それが、三人なんて「自然摂理」から脱してますわ!」


 気持ちは分かるよスタア。そんなポンポン出てきたら、「勇者」の有難味がなくなるよね。うん。


「そう言われましても、「帝国」「神国」に各一名存在します」


 帝国にもか……。そう言えば、俺の店はどうなっているんだ?


「リリス?俺の店どうなってる?」


「家?そのままあるよ」


「俺のアイテムもそのままか?」


「あのガラクタ?うん」


 ガラクタ言うなよ。確かに使い方が理解できなければガラクタだ。だが、あれらは、この世界にとっての『オーパーツ』なんだよ。


 俺が『解析』スキルを選んだのもそこにある。超古代文明の未知の技術。使い方が理解出来たら……男のロマンだよね。


 そして、俺本来の戦い方が出来る。


 一度、帝国に行くか……。


 そんな事を思った。


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