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16:慕情はストーカーを超えて
いつからだろうワタシが彼を見ていたのは。
その日の食べ物にも困る生活。まだ幼かった妹を背負い懸命に生きていた少年。
始まりは彼の妹が呪われたこと。
彼はその呪いを解くために頑張って頑張って頑張って頑張って。
彼の能力をフルに活用して、見事妹の呪いを『解呪』した。
そして、呪われたのだ。呪いを魂に刻まれた。
それが、終わりの始まり。
少年は呪いに苦しむ人たちを解析して解析して解析して解析して。
『解呪』した分だけその身に同じ呪いを受けた。
呪いを呪いでもって制す。
人々を救い救い救い救い救い救い救い救いその家族、友人の心まで救い
最後は呪いに殺された。
ひとり……呪いに喰い殺された。
ワタシが彼の傍にいたのならと……後悔した。
少年が救った分だけ呪われたことを助けられた者も誰も知らない。
でも、ワタシだけは知っている。
私はそれをずっと見て来たから。
ワタシもこうあろうと心に誓った。
彼のようにあろうと誓った。
何故なら……ワタシは『勇者』なのだから。
いつか彼の隣で彼と共に歩みたい。そう願った。




