127:甘い告白?
夕暮れの校舎の屋上。普段は解放されていない。けど、この日の為にドアは開けておいた。
時間通り来てくれるなら、もう直ぐあのドアが開く。
(大丈夫、来るわ……)
そして、私の想い……を全て。
貴方を初めて見た時に感じた想い。それを今日、今ここで。
カチャッ
ドアノブが回り、音を立てた。
ドアが開き、彼が姿を現す。
彼を初めて見た時の衝撃を思い出す。私がこんな思いを感じるなんて、想像すらしていなかった。
彼の視線が私を捉え、歩みを向けた。
胸の高鳴りが抑えきれない。
そうよね……夕暮れの校舎の屋上で話があるなんて呼び出せば、もう察しが付く。
むしろ、それ以外考えられないわよね?
その時点で答えを言ったも同然。
ドキドキドキと更に鼓動が早まる。
彼が私の前で立ち止まる。距離は近くない。
その方が私も助かる。
「え、えっと。話があるって……何かな?」
彼が視線を反らした。黒ぶちのメガネの位置を直す。
「き、来てくれてありがとう」
大丈夫、ちゃんと言える。
「あのね、木曽二田くん……」
「うん……」
「木曽二田くん……木曽二田 虎雄くん……」
「うん……」
「私ね、初めて貴方を見た時から思っていたの……」
「なに……かな?」
さあ、勇気を出して言うの!!
「あ、あまり会話したことも無いけど……私」
「貴方を怪しいと思うの!!だからっ!!」
「へっ?」
「殺し合いを始めましょう!!弁明があるなら生き残りなさいっ!」
「ちょっ、人を呼び出して殺し合いとか。大体、君は誰っ!」
「ああ、言い忘れたわ。私は生徒会長の『利瀬 瑠奈』」
「利瀬 瑠奈……リセ……ルナ……って、まんまだろっ!!」
夕暮れの校舎の屋上で、男女の影は重なり合い……殺し合いが始まった。




