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俺と聖女でひとつの身体  作者: 天川 和
復讐の女神編
122/268

121:全ての想いは始まりにある


 その魔力の波動は俺と魔神ボルトに衝撃を与える。リセルナの魔力でありながら『虹』などではない。それはディアレスが初めて姿を現し、魔力を開放した時の様な衝撃。


 つまり、未知のものを初めて体験した衝撃だ。


 それに対する反応は……。


 一人は焦燥。

 一人は後悔。


 それぞれの感情を押し込めて行動を起こす。


「急げっ!ファウ=バルドっ!」


 言われなくとも!


 ここに至っては、交渉など悠長な事は言っていられなかった。


 それは俺もボルトも同じだ。


「ディアレスっ!顕現!!」


 いつもの無駄な演出を省いて、ディアレスが実体化する。この辺はわきまえている。


 俺はディアレスの実体化を最後まで確認することなく、山小屋を飛び出した。


(葵、『式神』を頼む。探してくれ!!)

(わかったわ!)


 場所の特定を葵に任せる。


 この瞬間にもやることはある。俺はディアレスが『解析』していた6名の結果を表示する。クレシュ以外の5名の聖女の名前。スキル、属性、加護、今の内に出来るだけのデータを頭に叩き込む。


 もっと早くしておくべき事だった。しかし、ボルトを優先した……その結果がこれだ。


 それが、今の俺の『後悔』。




 クロの「解析結果」に移る。


「な、なんだこれ……」

思わず口を付いた。そこには良く知った名前が……。




『レムスタリア=アルバーノ=フェイゼノルン』

仮初(かりそめ)のネクロマンサー』

『黒の聖女』『第三聖女候補第三人格』

『自称クロ』


誕生   :レムスタリア

性別   :女性

年齢   :1年8か月

武器   :黒の両刃

防具   :六門零の衣

装飾   :黒のリング

     ;黒の首飾り

アクティブ:『虚構の渦』

      『死人の諸侯』

      『流れぬ想い』

      『終命自爆』

パッシブ :『黒の決断』

      『黒の絶真』

      『黒の崩壊』

      『黒の終焉』


技能 :死聖女強化 死聖女具現化  

魔法 :%$魔法

属性 :蒼 黒 死人使い 短命

加護 :六翼の加護 カリウズの加護 

『力』:050

『心 :010

『技』:450

『体 :050

『神』:150

『魔 :450

『霊 :800

『武』:100

『学』:400


 第三人格?第三人格って……なんだ?


 だが、『解析』に出たのなら真実だ。それだけは自信をもって言える。


 『偽装』をそのまま結果として表す事はない。



 つまり、レムリ、スタアに続く人格となる。ならば、いつからだ?


 クロとしての人格はいつからレムスタリアに存在していたのか?


 出会いからの場面、自身の行動、レムスタリアの人物観察、色々な要素から出た結論は……考えられる限り、最悪の結果だった。


 あの時、俺が二人に名前を与えた時に……第三の人格は存在していたのか……。


「何てことしやがるっ!」


 そして俺は『解析結果』に怒りを覚える。正確にはクロに加護を与えている奴にだ。


 クロの属性、短命。常時発動している『終命自爆』。


 言い換えるなら、『時限爆弾』。


 何処の誰は知らないが、この『カリウズ』はクロをモノとしか思っていない。


 この事を本人は気づいているのか?



(ファウ!見つけた!西へ300!)

(葵、向かってくれ!)


 この場所では、葵が肉体の主導権を得た方が速い。そう判断する。


 先にはクロと六聖女、そしてリセルナが居るはずだ。


 今回は事態が常に俺の先を行く、つまり最悪の事態もあり得る。


(見えたわっ!)


 そして、その予想は正しいものだった。








「まだかっ!」


「貴方に刻んだ『死点』がいくつあると思っているのです?もう少し掛かります」


 『八翼天翔・千方陣』の解除は継続中だった。


「ひとつお尋ねしても?」


「何だ?」


「簡単な……場合に寄りますが、貴方自身の事なら簡単な事」


「だから、何だ?」


「リセルナの献身、貴方を想う愛情の意味を知っていますか?」



何なのだ、この質問は。



 つまり、リセルナが何故俺を好きなのか理由を尋ねているのか?


「知らん。人として壊れているのだ。魔神に惚れるなど」


「そう……」


「何故」


 と言いかけた俺をディアレスの声が中断させた。


「解除、完了ですよ」


 今の会話など、どうでもいい。


「『重力操作』!!」


 天井、屋根を吹き飛ばして飛翔する。ボルトの姿は直ぐに見えなくなった。



「この山小屋はもう使えませんね。確かに……もう戻ることは無いのですけど……」


 さて、自分はどうするべきか。


 ディアレスは考える。


 全ての戦闘行為は()()()()()()()()()()()()()()()()。魔神ボルト戦はファウ=バルドからの直接指示だったのだから反してはいないだろう。


 だか、今回はどうか。


 指示は出ていない。つまり、今回も自分は戦ってはいけないのだ。


「ならば、この先必ず訪れる日の為に、成すべきことをしましょう」


「『転移門(ゲート)』!」


「ディア=レスとして……」


ディアレスは『世界鑑定協会』へと『転移門(ゲート)』を繋いだ。



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