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GOD HAND  作者: ホムポム
第2章
32/184

第32話 護衛対象

リアとアサミが消えて8日後


魔狩人とシェリルが斡旋所に帰ってくる。

予定よりも2日遅れたが。明日の依頼には間に合う。

問題ない筈だ。


「魔狩人君!シェリル君!遅い!」

扉を開けるなり30前後の男が声を荒げる

「……マスター居るのか。別に良いだろ?」

「そうよ!私と魔狩人は仕事を頑張ってたのよ!」

シェリルが魔狩人の腕を組む。

それを振り払う……力も無いのか黙ってされるがままだった


「……リア君を見ていないか?もう姿を消して8日目らしい。」


「リアが!?ちょっと待ってて」

シェリルが跪き祈りを捧げ始める。神に聞くのだろう。

リアについて。どうなったのかを。

結果は想像つく。……が。


…………


「……リアは。天へ還ってはいない。って」

シェリルはボソボソと喋る。

生物が死ねば天に還る。その事は神が知っている。

術を扱える者は、特定の生物が死んだか否か

把握する事まで出来てしまう。



俺はその点は心配していない

アサミと一緒に居る筈だ。死ぬ事は想像つかない。


「……もう時間が無い。予定変更だ。

魔狩人君とシェリル君は明日の護衛についてくれ。

本当は僕と魔狩人君とリア君で行く予定だったけど。


他の皆は次の場所に移動。

その後リア君が見つかるまでは自由行動だ。

時間があれば……リア君を探して欲しい」

マスターが深々と頭を下げる。


その姿は余裕など何処にも無さそうだった。


まぁ……リアを探すのは別に良いが……今は

「マスター誰を護衛するんだ?詳しい情報をくれよ」


「……ちょっと待っててくれ。…………はい。」

マスターはいくつか線を引き 俺に紙を渡す

俺の肩から顔を出しシェリルが覗き込む。


頼むから背中に体重をかけるな。疲れてるんだ。

「……ユウゴ.カーティス?」

「カーティス卿の護衛!?」

俺とシェリルの反応は真逆。

周りの仲間はシェリルのような反応だった。



〈雨月6日 リーズベリ平原からヴァイス王国城壁前まで

ユウゴ.カーティス 一行を護衛せよ。

傷は勿論。一切の不快なく彼を安全に運ぶ事

また カーティス卿の命令は絶対とする。

         依頼主 パトリック.ロー   〉



「何処かの貴族様か……やるけどさ。」

紙をシェリルに預け斡旋所の奥で珈琲を作る。

豆を引きお湯を注ぎ……香り立つ極上の癒やし


「……クソッ」珈琲が全然減ってない。

部屋だけでなく所内にも置けば飲むかとも期待したが……

俺の貴重な奢りだぞ。みんな飲めよ。



シェリルはいくつかマスターと確認している。

平原から城壁前など10キロ未満だ。

危険な事などまず無い。どれ程の人物か知らないが

ワザワザ王国前で襲うバカなんか居ないだろう。



「……シェリル多分安全だよ。そんなに気を詰めなくても」

「安全なのは当たり前よ!ちょっと黙ってて!」

……凄い剣幕で怒られた。

部屋に戻って休んでいよう。

………………

…………………………


コン コン  「勝手に入って良いぞ。」


ガチャリ 扉が開かれシェリルが中に入る

「魔狩人……さっきは怒ってごめんなさい。

私も気が動転してて……冷静じゃなかったの。」


カチャ 黒い液体の入ったカップを差し出し

「別にいいよ。それよりカーティス卿って有名人なのか?」


黒い液体を心底嫌そうな目で見つつも

ズズズと口に含む

俺と一緒に過ごして多少は慣れたようだな。

もう少しで珈琲仲間が出来るぞ!


「……何処から説明して良いのかしら?

神の遺産っていくつ発見されてるか知ってる?」


「……千…………いや、100ぐらいか?」

「惜しいわね。ってか知らないのね。現在105個。

2年前までは僅か8個しか発見されていなかったのよ。

残りの97個は一気に発見された。

発見者がユウゴ.カーティスよ。


神の遺産には値段なんてつけられない。

神様が存在する証を持てるなんて 光栄ですもの。

普通なら絶対に手放さないわ

その遺産をカーティス卿はどうしたと思う?」


本当なら大した価値だ。俺なら100万ルドンに変えているな

「金に変えたんだろ?」

俺の答えにシェリルはため息を吐き


「貴方……ワザと言ってない?ユウゴ児院よ!ユウゴ児院!!」


「あぁ……そこを造る金にしたのか。

偉い奴なんだな。貴族のクセに…………」


ズズズ 珈琲を堪能しながらも考える。


ユうゴ児院

紛争孤児や逃げ出した奴隷。犯罪者。

亜人に至るまで。ユウゴ児院の中に入った者は、

絶対に手を出してはならないと。児院が保護すると、

世界中で決まりが出来ていた。


国内だけならギリギリ解るが、

北や南の国まで賛同し児院の各国が運営費を捻出している。

その児院は発案者の名前を取られてこう呼ばれている

    ユウゴ児院と


「……ユウゴ児院のカーティス?」

「そうよ。カーティス卿は太陽の島以外でも

身分差別を無くそうとしている人。

噂では神の遺産を児院に配ってるらしいわよ。


だから各国こぞって児院を大きくしている。

結果奴隷なんかは減ってきていると私は思いたいわね」


ユラユラとカップを回すシェリル。


一人で世界中を動かした男ユウゴ.カーティス。

そのような男の護衛を俺が……是非あってみたい!



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