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ハルルシアと女神様。2

後程、加筆修正します…!!

 『ハルちゃん、へーきそうだしぃ、女神ってば何気に忙しいからぁ、ちゃちゃっと用件言っちゃうねぇ!』


 何? 今忙しい、と言ったような…?


『あー! 疑ってるぅ? 女神は優秀な神様なんだからねぇ! せーっかく良い事も教えて上げようと思ったのにぃー!』


 いやはや、これは失礼しましたのじゃ。女神様、どうか教えては下さらんかの?


 『まぁ、女神もホントーは、もっと前にハルちゃんに会いに来る予定が、今になっちゃったからぁ? 教えて上げるよぉ。とりあえず〜、良い事は最後に話すとしてぇ――…』









 女神様は忙しいと言っておったがな? 何気にあれから、時間にすれば小一時間程な? キャピキャピしながら話をして行ったんじゃ。

 

 『でねぇ〜』とか『きゃはっ☆』やら独特の話し方を交えながらに教えて下さった事は、ワシに与えてくれた加護の事。

 この世界では様々な属性の精霊と契約する事で魔法なるものが使える(これについては、すこーしだけ、ハルルシアの記憶にもあったの)事。

 女神様達を束ねるボス神様(いや、これはどう考えても正式な名称じゃないじゃろ…)の黒歴史であるポエム集のうちの一冊が隠されている場所を教えて行ってくれた。


 最後の情報は確実に、いらんやつじゃ。そもそも、何とか大陸の何とか遺跡言うてたが、どこじゃって話じゃ。


 ところで。何故に女神様との、その辺りの会話を回想しないのかと言えば――…


 「なーんじゃろうな――…ワシの精神と耳が、どっと疲れとるわい」


 …――と言う訳で回想する気力が無かったからじゃ。


 ええと、そうそう。転生時に女神様がワシに与えてくれた加護についてじゃが、異世界からの転生者には、その世界で転生する者よりも多めに加護が貰えるとかで、色々くれたらしいのじゃが、何やら小難しくてのう。


 とりあえず、魔法を使う為には魔力が必要となるのじゃと。その魔力の量が多めになっている事。

 その魔法を使う時。例えば“清き水の精霊よ、そのさやけき力の一部を我に貸し与えたまえ…うんたらかんたら(この部分が使いたい魔法の部分じゃ)――…”とか本来言わねばならんらしいが、短い詠唱でも使用が可能な事。これは、とても助かるのう。

 おまけに、ちいとばかし魔力消費量は増えるし、ちょいと鍛錬も必要らしいが、詠唱無しに魔法を発動させる事も可能らしいぞ。

 それと、身体能力が高めになっている事。自分の身は自分で守れるようになれっちゅう事かの?(そう、女神様にお尋ねしたら、女神様は言葉なくニヤッて笑ったのじゃ! ワシ、震えたぞ!)

 更に、前世の記憶と今の記憶を上手く融合させ、ワシが成長するに連れて人格に問題が起きないようにしてあるとの事。

 とりあえずは、それだけ覚えていれば問題無いじゃろう!

 

 ああ! そうじゃった。それと“乙女の為のゲーム?”の攻略対象者に出会った場合、ワシがその相手をゲームの攻略対象者だと認識できるようにしてくれたそうな。


 しかし、ワシは別に攻略対象者と態々関わる気は無いですぞ? と言ったら。


『いーのいーのぉっ! サービスだからっ☆』


 だそうな。むむむ、一体何のサービスなんじゃろう?


 ちなみに女神様が仰っていた良い事については――…


 『あのね、あのねっ! もうすぐねぇ――…ステキな出会いがあるよっ! いやーん、楽しみだねっ? きゃはっ☆ それじゃ、そういう事で女神帰るねぇ! ハルちゃん、まったねぇ〜ん!』


 …――だそうだが。


 「いや、ステキな出会いと言われてものう? …誰の事なんじゃ?」


 何と言うか。女神様とはまた会う機会がありそうじゃ。


 「ハッ!? どうして女神様はワシの前に現れたのじゃろ? てへっ、そんなの気まぐれだよぉ〜☆とか言われそうじゃな。 それと、どうせならば女神様のお言葉が普通に聞こえる加護も付けて欲しかったのう――…」








 


 コンコン、と。部屋の扉がノックされ、ワシは視線を扉へと向ける。


 時間的に考えて、アメリアさんかのう? 『どうぞ』と返事を返した。


「失礼致します。お嬢様、皆様間もなく、こちらのお部屋にいらっしゃるそうです」


 入室してきたのは予想通りの人物。アメリアさんじゃった。


「おお、そうかそうか。アメリアさん、ありがとうなぁ。む? 皆来てくれるのならば、茶でも用意した方が良いかの。アメリアさんや、戻って来て早々すまんが、人数分のお茶を頼んでも良いかの?」

「は、はい、お嬢様。かしこまりました」


 アメリアさん。ワシの言葉遣いに戸惑いを隠しきれていないようじゃの。まあ、それも仕方のない事じゃなぁ。すまぬが追々慣れてくれとしかワシには言えん。


 「あ、よっこらせぇ…」


 アメリアさんが出て行った後で、ワシはベッドから降りる。用意されていた、ふかふかの白いスリッパを履いたワシは『んんー!!』っと両腕を天井に向けて伸ばし、それから腕を腰に当てて軽く上半身を捻ってみた。


 「おおっ、腰がバキバキ言わんのう! ふぉふぉふぉ!」


 さあて、と。これからは、やらなきゃならん事や、やりたい事が沢山出て来るのう。


 「まずは婚約の解消と――…」


 …――魔法の習得、じゃな。


 ふと、一瞬。ワルガキのエルシオンの顔が思い浮かんだ。


 「ふぉふぉふぉ…ふぉふぉふぉ!」


 む? ワシが今何を考えているかじゃと? それは、まあ後のお楽しみじゃー、ふぉふぉふぉ――…


ここまでお読み下さりありがとうございます!!(ブクマや評価、大変励みになっています。ありがとうございます!)


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