11.他者からの自分像と自らの自分像のギャップの開きに苦しんで
その頃の私の性質……というのか、性格は、学校での周りからの認識は、すごく大人しい、悪く言えば暗い、よく言えば、物静かで思慮深く見える、あまり自己主張しない不思議な子
……だった、のではないかと思う。
私というよく解らないキャラクターを当時の周りの人々は特に嫌う訳でもなく、今考えても受け入れてくれていたように思う。
その当時からよく言われていた言葉で、”あなたの笑顔は癒しね”とか、”あなたの雰囲気は安心する”とか”あなたは優しいね”とか、は、
必ずと言ってよいほど言われていた。
その度に、私は、複雑な思いにかられて。
……私は、といえば、私の日常の笑顔はただの作り笑いという自覚があり、他人の二面性にも怯え、言葉を深読みしそうになる日々で。
……私は、こんなに汚いのに、何故、皆こんなに優しいのだろう
……本当の私はそんなんじゃないのに
……本当に気づかれてしまったら、嫌われてしまう
その当時の私の心といったら、こんな感じだろうか
私は、他人に自分を見せないよう、より一層気を付けていたように思う。
……そんな無理をしてしまうぐらいに、私は、周りに好かれたかったし、周りの人が好きだったのだと思う。
皆、私よりも何十倍も優しいひとたちだと、純粋なひとたちだ、と、
思わない日々はなかったと思う。




