表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

まだ一人の墓守

掲載日:2026/04/22

私はこの島、いや世界でたった一人の人間だ。

今はまだ。たった一人の。



少し前まで、おばあちゃんと家で暮らしていたけど、寿命であの世にいっちゃた。

私とおばあちゃんはそっくり、茶色い肌に真っ黒な髪。

おばあちゃんが死んだから私も赤ちゃんを作る権利手に入れた。


私が残された仕事は娘を産むことと農家と防人だ。

畑や墓に近づく害獣がいれば、槍と弓矢で追い払う。

けれど、最近島に異変が起きた。

「今日も来た。化け物が!おばあちゃんの墓に近づくな!」

私は弓矢を構える。

弓矢の先は刺さらないよう潰している。

食べる、利用する以外の殺生はおばあちゃんに禁止されている。

この動物は学習能力がないのか。

いくら、燃料の節約とはいえおばあちゃんの希望もあり、土葬にしたのが良くなかったかな。

あの化け物はよく墓場に近づく。

イノシシや猿ですら、三回も打ち込めば覚えて避けていくのに。

人によく似ている。

二足歩行でシルエットは人間みたいだけど、顔は上半分人の目に当たる部分にには黒曜石が嵌め込まれているのかと思うくらいツヤツヤした黒い何かが覆っている。残り半分は豆乳と同じくらい白い肌、頭には毛がなくて硬いウミガメの甲羅のようなもので覆われている。

肌は森に紛れ込みやすい緑と茶色のマダラ模様の肌、首や手首足首には白い模様が入ってる。今までこんな生き物見たことなかった。



私を見つけるたび、のぶとい鳴き声をあげる。

その鳴き声が怖くて、最初に見られた時以外は決して近づかなかった。

がっしりしたゴリラが直立歩行しているような体格。

けどゴリラじゃないな。

図鑑で見たゴリラはまだもふもふで愛嬌がある。

図鑑は百年くらい前に発行されたものだからだいぶボロボロでページ抜けていたなぁ。


あいつは全体的にツルツルだ。


今日は油断したいつもの狙撃監視位置の木に登って墓守しようとしたら、墓に向かうはずの化け物が木の上に隠れていた。


鳴き声をあげながら近づいてきた。

怖い咄嗟に手でその顔を引っ掻いて逃げた。


つめには、赤い血とあの化け物の肌がついていた。

怖い目に遭ったけど、いいものゲットできた。

これさえあればあの化け物の正体、どんな生き物かわかる。

おばあちゃんが残した研究室の機械使えばわかるよね。



怖くて、まっすぐ家に帰ってしまったのが良くなかった。


翌朝、化け物は、私の家の門の柵の前まで来た。

監視カメラ越しに槍を構える。

「入ってくるな!」

罠にかかった食べるための動物にトドメを刺すときの槍を化け物に構える。

そっちが私を食べ物として食らう気があるならこっちだって食らう気で挑む!


そう思ったら、家の前の森から化け物と同じ格好した化け物がたくさん出てきた。

この化け物は群れの一匹だったのか。


おばあちゃんの研究室に逃げ込む。

赤ちゃんを作る機械もここにある。絶対にここは守らないと。

まだ解析稼働中の機械がある部屋だ。

見つからないよう電気を消した。

けど現実は無常だった。

解析機の電源切り忘れた。

解析完了の通知のブザーがなってしまった。

化け物たちが一斉にこの部屋の前に集まる。

扉がミシミシと音をあげて開かれる。


門の前にいた引っ掻き傷がついた化け物は弓矢みたいに遠くからでも攻撃する手段を持っていた。猿みたいに石を投げるとかじゃない、

変わった形の手から鋭い針を飛ばしてきた。

「ひぃ!おばあちゃん助けて!」

思わず逃げようとしたしかし、背中にバチっと音が走ったのと同時な私の体は固まった。


倒れる直前、機械に解析結果がひび割れた液晶パネルに表示れた。

『ホモ・サピエンス』



終わり


質問!

言語が違う、見た目文化が全く違うということ、その概念がない世界でもし違うけど、同じものが現れたらあなたはそれを仲間と認識できますか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ