まえがき
筆者の『バスターズ』シリーズは三作目です。
「バスターズ」は、ここでは「悪いことを止めさせる人たち」という意味です。
一作目の『過疎化バスターズ』は、住む人がいなくなる(過疎化)という日本中で起きていることにブレーキ、歯止めをかけようという話です。サルとイヌとキジが主人公です。そう、鬼退治に行った桃太郎の家来たちです。
二作目の『温暖化バスターズ』は、地球の気温が上がる(温暖化)のをなんとかしようという話です。やはり、サルとイヌとキジが主人公です。しかし、タヌキのタヌエと、人間の青年が大切な役割を果たしています。むずかしい話ではありません。都会から、涼しい生まれ故郷に、タヌキがほかの動物たちと一緒に帰ってくる、というものです。
二作目の舞台が「タヌエの森」でした。ハッピー・エンド、めでたし・めでたしで終わります。筆者としては、タヌエに会えなくなるのが寂しい。そこで、考えついたのが、この『貧困化バスターズ』です。
『貧困化バスターズ』では、サル・イヌ・キジは年を取って、山奥でひっそり暮らしています。タヌエの森では、いろいろな動物たちが幸せに生きていますから、バスターズの出番はありません。ところが、そんな生活を乱す、あることが起きてしまいます。タヌエ姉さんが立ち上がるしかありません。バスターズとなって戦うタヌエ姉さんたちを、応援してあげてください。
この本の最後(あとがき)で、また、お会いしましょう。