新スキル取得。
いつも読んでくださる読者の皆様にお知らせがございます。
この作品にコメントしてくれた方を、Sacred The Animals〜テイマーさんのVRMMO〜の掲示板回、イベント、もしくは本編に登場させていただきたいと思っています。
登場の条件といたしましては、ゲーム内での『職業』、『名前』とモンスターの種類(犬など)を記入していただいた方のみとなりますのでご注意ください。
特に私が面白いと感じたキャラクターの場合は本編でのレギュラーメンバーとなる可能性もございます。その点もご注意ください。
「では、新たなスキルとステ振りを行っていきたいと思います。」
配信を継続したまま、ステフリなどを行う私。さっき『キャンプファイアー』を取得したので、残りのSPは9。基本スキルくらいしか取得できないけど、まあいいでしょ。
:コメント:
:どんなビルドにするんだろ?
:エルフだし魔導師系じゃない?
:いや待て、大穴狙いで騎士派生はどうだ?
:いや『筋肉王』派生がいいぞ!
:脳筋は帰りやがれください。
コメント欄では私がどのようなビルドにするのかを真剣に議論していた。
しかし、どれもハズレだ。私は『魔導剣士』ビルドにする!異論は認めない。
エルフは剣士には向いていないが、それを高いAGIによる連撃でカバーするつもりです。
少し悩んで、私は新スキルを取得した。
それがこの、『流水撃Lv1』、『インダクションシールドLv1』、『火炎撃Lv1』、『属性付与【水】Lv1』、『睡魔の刃Lv1』、『属性付与【風】Lv1』、『連撃Lv1』、『ラッシュLv1』だ。
一応タンク用のスキルも取得しておいた。損はないはず。
『流水撃』はパリィ判定を含む、水属性の攻撃スキルだ。CTが短く、連発もしやすい。コストもMP消費6だけと良いスキルだ。
『インダクションシールド』は、ヘイトを集めるスキル。ただそれだけ。CTは240秒ほど。コストも低く、タンクの必須スキルと言ってもいい。
『火炎撃』はCTが長めの攻撃スキル。その分威力は高くなっている。火属性ね。
『属性付与【水】』は武器に一定時間水属性を付与する。魔導剣士ビルドの必須スキル。
属性ごとに特殊な効果が割り当てられていて、水属性はカウンターの攻撃に補正が乗るんだ。
『属性付与【風】』は風属性バージョンだけど、特殊な効果で攻撃がヒットするとにAGIが少し上昇するようになるよ。一定時間だけだけど。
『睡魔の刃』は攻撃がヒットした相手に、状態異常の【睡眠】を付与するよ。
このゲームの状態異常は、バフも状態異常の判定になっている。効果時間や効果の高さを示す割合として『侵食値』という要素が埋め込まれている。
侵食値は、状態異常のレベルごとに上限がちがい、【毒Lv1(10)】の場合はレベル1の毒が十秒間続くってことね。()が侵食値を示していて、毒のときは一秒で一ずつ減少するけど、他の【気絶】とかなら0.1秒で一減少するよ。
この睡魔の刃は高確率で【睡眠Lv1(100)】を付与するからデバフスキルとしてはとても優秀な部類に入るよ。
『連撃』は攻撃が続けば続くほどに威力が上昇し続けるバフスキルだよ。しかもパッシブ。バフ自体の効果はせいぜいが240秒とかだけどね。
『ラッシュ』は一度攻撃した部位に時間差で同じ技の追撃が入る攻撃スキル。シンプルだけど強力な私のメイン火力になりそうなスキル。
こんな感じかな?
ステータスはこんな感じ。
『ステータス』
プレイヤー名 『ミスト』Lv2
職業 『魔導師』
種族 『エルフ』
HP 38/38
MP 131/131
STR 31 VIT 23 AGI 73
INT 94 DEX 72 MND 90
LUK 26 SUP 0 SP 0
種族スキル 『精霊眼』
ユニークスキル 『言霊支配Lv3』
パッシブスキル 『烈風の誓いLv1』『流水の誓いLv1』『剣術Lv2』『盾術Lv1』『杖術Lv1』『銃撃術Lv1』『連撃Lv1』
スキル 『烈風魔導Lv1』『流水魔導Lv1』『強化魔導Lv1』『回復魔導Lv1』『魔力障壁Lv1』『略式詠唱Lv1』『威圧Lv1』『流水撃Lv1』『インダクションシールドLv1』『火炎撃Lv1』『属性付与【水】Lv1』『睡魔の刃Lv1』『属性付与【風】Lv1』『ラッシュLv1』
魔導 『流水魔導:クリエイトウォーター』『烈風魔導:ウィンド』『強化魔導:ハイパワー』『回復魔導:リトルヒール』『回復魔導:キュア』
AGIとMND、INTに振った紙装甲ビルドだよ。ボスクラスの攻撃を喰らえばほぼ即死!
あれ?じゃあ『インダクションシールド』取った意味は?
ま、細けぇこたあいいんだよ!私はこのゲームを楽しむためにやってんだ!
「いかがでしょう?私の魔導剣士ビルドは?」
:コメント:
:エルフの種族的にHPが低いのはわかる。MPが高いのもわかる。だがそのレベル2でのステータスは何だ?他のステータスが高すぎるぞ。
:チートですか?運営さん。
:違うと思うぞ。このゲームはプレイヤーの『経験』を最初のSPとSUPに変換するって言われてるから、このミストさんはそれだけ『経験』が詰まってるってことだぞ。
:つまり、ミストは歩く経験値……てコト!?
:違うわw
:わかりやすく言うなら武芸の達人級の技量のあるプレイヤーってこと。
ふむふむ。コメントを読む限り私のSUPとSPの量はおかしかったみたいだね。
まぁそれだけ私が強いってことでしょ。ならいいや。
あとはちょっとした実験で今日は終わりかな?
一応コメントに忠告を入れておく。
「すみませんが、今からちょっと集中するのでコメントに返信できないかもしれないです。」
床に座り、坐禅を組んで深呼吸をする。魔力を目覚めさせよう。
周囲の魔力を感知して、操作し、より魔導の高みに辿り着こう。
いきなりだが、私のユニークスキル『言霊支配』は、言葉に関する全てを操る。
それは絶対的な力である。私が『凍れ』と言えば、炎でさえ氷に閉ざされてしまう。
これはチュートリアルで実験したのでわかることだ。なら、この能力の応用で私の魔力を目覚めさせられないだろうか?MPを吸収したり、開放する力を私が手に入れるのだ。
故に私は今より、禁忌に触れる。強制ログアウトという最大のリスクを使い、私はとても高いリターンを望む。これくらいは簡単にやらなければトッププレイヤーを越える事はできない。
喉を震わせ、『言霊支配』を発動しながら言葉を紡ぐ。
魔導を使うときの脱力感を思い出し、私は声を上げる。
「―――――目覚めろ、変化しろ、解放せよ。愚かな世界の法則より、我は今一度解き放たれん。」
徐々にセーフティーエリアが軋み、ひび割れ始める。
割れた空間からは悍ましいナニかの鳴き声が響き、冒涜的な姿の片鱗を私達に見せる。
空間を統べる者たちに、私の力を見せつける。より喉を震わせ、その言葉の群れが重みと魔力を帯び始める。互いに牽制し合うこの空間に、より大きな存在が私を見始める。
それは絶望、それは天恵、それは終焉。私がその領域の末端に触れるに足るものからを見定めるため、魔神たちが私を認識する。
――――目を開けてはならない。ただその意識だけが私を支配する。
魔力の感覚を掴むことだけに集中して、私はまた言葉を紡ぐ。
私のただ一つの目的のために、私は禁忌に触れる。
真横から危険信号を告げるアラートがけたたましく鳴って、耳が痛い。
しかし、私はこの場所で高らかに叫ぶ。
「今一度世界に告げる!目覚めろ!変化しろ!解放せよ!鎖は放たれた!この世界に我らの祝福を!」
叫び終え、立ち上がって天に手を伸ばす。私を見ている者たちに私の魔力を捧げる。
目は開けていないのに、灰色の存在が私から抜け落ち、高次元の存在に捧げられていく事がわかる。
MPは確定で0になるだろうな。捧げてるわけだし。しかも見ている者全員に。
パリンとガラスの割れるような音が鳴り響き、しっとりとしたナニカ、乾燥したナニカ、燃えるように熱いナニカ、恐ろしいほど冷たいナニカが私に触れて、私に何かを刻む。
私を包み込む重圧が消え、ようやく私は目を開ける。
インフォが消失して、同時に無数のウィンドウが開かれた。
全部をまとめるとこう。
『スキル『魔力感知Lv1』、『魔力操作Lv1』を取得しました。スキルレベルがアップしました『魔力感知LvMax』、『魔力操作LvMax』に進化しました。―――――スキルを統合進化します。スキル『魔力支配LvMax』を取得しました。称号『厄災を持つ者』、『魔神に認められし者』、『厄災の根源』を取得しました。』
って感じ。やりすぎましたね。ハイ。
まさかアソコまで行くとは思ってなかったもん!仕方ないじゃん!
コメント欄は阿鼻叫喚だよ。言わなくてもわかるでしょ?
私のゲーム生活は一体どうなるんだろ?
キリ悪くてすみません。