表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/14

戦闘開始、私のチュートリアル!


ツクヨミと共に、私はこの大地に降り立った。

眼の前には草原、少し遠くには街のようなものが確認できる。

辺り一面に広がった草たちに紛れて、ところどころにモンスターの姿もあるようだ。気をつけないとね。

美しい景色もあるし、遠くでプレイヤーが戦っているのまで見えた。

五感を完全再現したこのゲームらしく、私の鼻腔には青い草の匂いが届けられる。

いやー、実に良い!五感もさることながら、このツクヨミのモフモフ感も最高!

事前に下調べした情報によると、このマップの名は『初心の大草原』と言うらしく、弱いモンスターしか出てこないらしい。

出てくるモンスターは、『ホーンラビット』、『フットラット』、『ミニエアバード』などの基本的にレベルも低く、スキルもあまり強くないモンスターばかりのようだ。

チュートリアルにバッチリってことだね。


『チュートリアルを始めます』


システムウィンドウと機械音声が開始を告げる。

最初に学ぶのは、武器などの使い方だ。ゲームとして、成り立つために武器による攻撃はアシストが付き、いつでもオンオフを切り替えることができるということ。遠距離武器などは命中率に少し補正がかかるみたいだ。

次は戦闘訓練。眼の前には白い角の生えたウサギがいる。情報通りならこれがホーンラビットだろう。

なにこれ!?めっちゃ可愛いんだけど!こんなの倒せない!

心ではそう言いながら、私はアイテムボックスから初期武器を取り出す。

プレイヤーに備わっている特性の『解析鑑定』を発動する。

『解析鑑定』は基本的な事象を調べることができる優秀な特性だよ。

事前情報で一通りは知ってるけど、自分の目で確かめないとね!


△△△△△△△

【初心の剣】

推奨 Lv1以上

魔力密度 低

属性 無し

レベル 1/100

耐久値 100/100

性能 STR +20

スキル 無し

説明 異邦人に最初に与えられる剣。持ち主と共に成長する力を持つ。

△△△△△△△

【初心の盾】

推奨レベル Lv1以上

魔力密度 低

属性 無し

レベル 1/100

耐久値 170/170

性能 VIT +30

スキル 無し

説明 異邦人に与えられる盾。持ち主と共に成長する力を持つ。

△△△△△△△

【初心の杖】

推奨レベル Lv1以上

魔力密度 低

属性 無し

レベル 1/100

耐久値 70/70

性能 INT +15

スキル 無し

説明 異邦人に与えられる杖。持ち主と共に成長する力を持つ。

△△△△△△△


まぁ、悪くはないって感じだね。盾の+30が結構ありがたいけどね。私、紙装甲だし。

戦うならまず剣術からかな。ウサギを叩き切ってやるわぁ!!フハハハ!!

呆れたような雰囲気を出しながらツクヨミが話しかけてくる。


「その顔はどうにもならんのか?悪魔みたいな顔しているぞ、ミストよ。」

「おっと、本性が出てしまう。クールダウンしないとね。」


一度深呼吸をして、ウサギを見詰める。絶対に逃がすまいと強い感情を込めて見詰める。

心做しか、ウサギが後退りをしているようにも見えるね。私に恐れおののいているみたいだ。

だけど、逃がすわけ無いでしょ。緩やかな動きで剣と盾を構えて、ウサギに向かい走り出す。

狙いはもちろん、クリティカルヒット!


「死に晒せぇぇぇ!!!」

「キュイッ!?」


私の口から出たとてつもない罵倒に、ウサギの動きが止まった。

大きい隙を晒したウサギに向かって【初心の剣】を振る。

理想的な軌道を描き、ウサギの頭部に刃が命中した。腕にかかる強い衝撃と共に、ウサギが吹っ飛んでいく。このゲームの要素『クリティカル』が発動した証拠だ。

このゲームのクリティカルは、自身の思っていた軌道で攻撃が当たる。もしくは急所である『頭部』や『首』などにヒットすると発生する。効果はクリティカルが発生した攻撃の威力が1.6倍になる。

武術の達人からしたら夢みたいな要素だ、と話題になったりもした。

プレイヤースキルが高いとめっちゃ強いんだよね、このゲーム。

吹っ飛んだウサギが起き上がる瞬間に刃を突き刺す。


「キュイァァァ………」


弱点である首の部分に突き刺したことで、ウサギはポリゴンとなって消滅した。

同時に、私に対してインフォが鳴り響く。


『ホーンラビットを討伐しました。レベルがアップしました。SPを10、SUPを15取得しました。只今の戦闘経験により、スキル『威圧Lv1』を取得しました。更に、『剣術Lv1』が『剣術Lv2』に進化しました。』


そうして、私の初戦闘は勝利で終わった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ