表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/23

燃え上がる再起の炎、その名は


お昼ご飯を満喫した私は再びログインしていた。

本日行うのは、ヴァルラプスくんの召喚と武器メイキングよ!

彼を召喚できると知ってか、ツクヨミの機嫌も良い。


まずはヴァルラプスくんの蘇生を始めよう。

弱体化を少しでも緩和し、彼の真の力に近づけるために念入りに準備をする。

地面に先程手に入れた【望まれぬ紫炎】とドロップしていた【喜びの赤炎】をばらまく。

赤と紫の炎が大地を走り、緩やかに円を描いた。

その中に【ヴァルラプスの魂】をおいて魔力を込め始める。


「『我、永久の世を渡る英傑を求める』」


喉にも魔力を集わせ、『言霊支配』を発動しながら呼ぶ。

彼の魂に炎がゆらめき、徐々にその鼓動を響かせていく。


「『永久を渡る獣よ、死を拒み、生を妬み、眠らぬものを呼び覚ませ』」


付喪神をかざし、そこから魔力の雫を流す。

雫が何度も地面をたたき、浮かぶはずのない波紋を呼ぶ。


「『天より降りて戻り来い、猛火となりて大地を駆けよ!』」


魔力が結晶化していき、バカでかい鍾乳洞のような空間が形成される。

内部では炎が反響し、幻想的な景観を映し出していた。


「『ああ死よ!!もう一度我がもとに戻り、その猛威を振るいたまえ!』」


詠唱を締め切るために大きく手を叩く。

パァンと小気味良い音が響くとともに、結晶が砕け散る。

大きな鍾乳洞から、少しサイズの縮んだヴァルラプスがいた。

違うところといえば、大剣が首に刺さっているのから、背中に背負う様になったのと、鎖にあった足首には炎がまとわりついているようになったことだ。


「かっこいい!!抱きしめちゃう!ぎゅーー!!」


感激のあまりヴァルラプスの許可を取らずに全力でモフる。

首のあたりに顔を埋め、深呼吸する。

ふひゃあー!太陽の匂いがする!いい匂い!

彼の体を堪能していると、誰かから声をかけられた。


「やめてくれ、嬉しいのはわかるがこれ以上は死んでしまう」

「おーけー、やめるね」


ヴァルラプスからの一喝に私は引き下がる他なかった。

触りすぎて嫌われるのは勘弁だからね。


「私との戦いはどうだった?ヴァルラプス」


再開してから、彼の口から絶対に答えを聞きたかった。

彼は本当に満足したのか、私では不足だったのか。

なんとも言えない感情が私の胸の内をかき乱して仕方がない。

真剣な眼差しに、彼はその重苦しい口を開いて答える。


「過去何十年と私は戦い、その度に死を拒んでいた。だが君は諦めず、私に真っ向から迎え撃ってくれただろう?私はそれで満足だったし、何よりも嬉しかったんだ。君が不安ならば答えよう。私を殺すのは、君じゃなきゃだめだったんだ。私を救ってくれてありがとう、ミスト。」


ありがとう、その一言が私の煮詰まったネガティブな感情を焼き払ってくれた。

迷っていた感情の羅列がすべて流れて、私の心を癒やしていく。

ツクヨミも、ヴァルラプスもずっと私の心に寄り添っている。

なら私も彼らの心に寄り添わなければならない。


「大好きだよ、みんな。こんな私と、旅をしてくれますか?」


弱気になった私の問いかけに、彼らは決まっていると言わんばかりに口を開いた。


「「もちろんだ。」」


そう言って彼らは笑った。

釣られて私も笑みをこぼす。

私はどうしようもなく彼らのことが好きみたいだ。気まぐれだったけれど、彼らに会えて本当に良かった。

まだまだ旅は終わらない。


夜明けが訪れ、星々には活気が宿る。

今はまだ眠るが良い。

再起の炎は確かに目覚めたのだから。



ちょっと完結っぽいですけどまだ続きます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ