表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生少女の異世界譚  作者: げんきまる
第1章 出会いと人助け
5/32

第3話 カリンの家族

「そういえば、モミジさんってなんでこの街を目指してたんですか?」


 街に入ると、カリンちゃんがそんなことを聞いてきた。特に理由なんてないんだけどな。転生してきたから、っていうのは流石に言えないし。


「特に理由はないけど、強いて言うなら身分証を手に入れるためかな」


「そうなんですか、じゃあこの街に住むんですか?」


「うーん、どっちかといえば、ギルドの方に登録するかな。私、これあるし」


 そういい、私はミスリルの剣を持つ。日光が反射して、綺麗に光っていた。


「そういえば、そうでしたね。そうだ、折角街に来たんだし、私の家に来てください。多分、家族の皆も歓迎してくれると思うので」


 カリンちゃんは私の手を引っ張って行く。私はお言葉に甘えてお邪魔することにした。


 10分後、カリンちゃんが1つの家の前で止まる。どうやら、ここがカリンちゃんの家らしい。


「それじゃ、少し家族と話をして来るので、ここで待っていて下さい」


 カリンちゃんはそういうと、家の中に入っていった。私は戻ってくるまでの間に、家の外観を見てみる。

 外壁は白で、石でできているようだった。


「モミジさん、入ってきていいですよ」

「うん、今行くね」



 家の中は、落ち着いた雰囲気がする居心地がいい感じがした。廊下を通り、リビングへ向かうと、そこには、カリンちゃんより少し大きい女の子が椅子に座っていた。その子は私が来たことに気づくと、


「モミジさん、妹を助けて下さり本当にありがとうございました」


 そういい、私にお辞儀をしてきた。


「えーと、ほんとたまたま見つけただけだから、そんな緊張しなくても大丈夫だよ」


「そ、そうですか。それじゃあ、とりあえず座ってもらっても」


 私はその女の子と向かい合うように座った。カリンちゃんは、自分の姉の隣に座った。姉の隣にいた方が安心するのだろう。


「じゃ、自己紹介から。もう知ってると思うけど、私はモミジ。この街には、ギルド登録をしに来たところ」


「わ、私はカノンです。カリンの姉で、ここにお母さんとカリンの3人で住んでいます」


「あれ、お母さんはここにいないけれどどこにいるの?」


 なんとなく口から出た疑問に、2人は話してもいいのか、困ったような顔になる。そして、カノンちゃんが、


「実は、私たちのお母さん、重い病気を患っていて、このままだと、助からないって言われたんです」


「このままだと、って事は何か手はあるの?」


「一応、東の森に生えている珍しい薬草を使えば、助かるかもしれないらしいです。ただ、その薬草とよく外見が似た毒をもった草があって、私たちだと見分けられなくて」


「それなら、私分かるかも」


「「ほ、本当ですか!?」」


「うん、私の能力って、ものを見分けることができるから」


「モミジさんって能力者だったんですね」


「うん、それじゃ、今日はもう夕暮れだから、明日のお昼ごろから出発ね」


 という訳で、私は明日から2人と薬草探しに出掛けることになった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ