第2話 到着
翌日、目が覚めた。どうやら、眠ってしまっていたようだ。外はもう明るくなっていた。洞穴から出て、今日はどうするか考える。現在位置がわからない以上、地図は使い物にならないし。とりあえず、昨日と同じ方向に進んでいればいつか森を抜けられるはず。私は晴天の下、今日は森を抜けてやると意気込んで、森の中へ進んでいった。
太陽が真上に上るころ、私は1つの問題に直面していた。食糧問題だ。昨日からほとんど食べてない。解析を使えば、何かの果実が食べられるのかわかるのだが、この辺りには一切食べられるものがない。そもそも果実の量もそこまで多くないし、たまにあっても大半が生だと毒性が強い。毒がないものがあってもとてもじゃないけど食べれた味ではない。ただ、小川はあったので水は確保することができた。が流石に1日半を水と不味い果実で過ごすのは精神的にかなり辛い。うぇ、吐きそう。吐き気と格闘しながら進んでいると、開けた場所を見つけた。
そして、そこには4匹の狼っぽい何かが円になっていて、中心には10歳ほどの幼い少女が地面に座り込んでいた。顔には、絶望の表情が浮かんでいた。私の身体は考えるより先に動いていた。円になっている狼達に突っ込んでいく。走っている途中で解析を使う。
ウルフ:野生の狼が濃い魔力に触れ、魔物化した魔物。SP:100
私は1匹のウルフに狙いを定め、首を切る。案外すんなり切れ、頭が地面に落ちる。すると、他のウルフ達は驚いたのか、一目散に逃げだしていく。さっきのがリーダー格のやつだったのかな。
「あの、助けてくれてありがとうございます。それで、お礼とかは」
ウルフ達に襲われていた女の子が話しかけてくる。
「いいよ、お礼なんて。それより、私はモミジ。あなたの名前は?」
「私は、カリンです。あの、本当にお礼しなくていいんですか?」
「うん、あ、でもここから一番近い街まで案内してもらっていい?それをお礼ってことにするから」
「それなら、私が住んでるアクリスの街に案内しますよ」
そういい、カリンちゃんは私が歩いてきた方向へ歩き出す。ってことは私反対方向に歩いてたってことじゃん。方向音痴もここまで来たら才能かもね。そんな才能いらないけど。
2時間ぐらい歩いただろうか、アクリスの街の門の前に着いた。ここに来る途中にカリンちゃんに聞いた話だと、街に入るには、身分を証明するものが必要らしい。私は持っていない事を伝えると、とても驚かれたけど、村に住んでいる人たちは基本的に持っていないらしく、そういう人は銀貨2枚を門兵に渡せば、仮住民カードというものを渡されるらしい。その後に住むことにしたり、ギルドという所に登録すれば、住民カードやギルドカードといったものを渡され、仮住民カードは回収される。私は神様からもらった銀貨があるので、それを門兵に渡し、仮住民カードを受け取り、街の中へとはいった。




