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6時間目
私がこの教壇に立つと決めたのはいつの日だっただろうか。記憶のノートを捲っても答えはでない。
この選択の正しさを問う手段はない。あるのは、選択を正しくするということだけ。
今回は、そんな決断の話。
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決断するには勇気が必要だ。やり直しの利かない人生において、それは欠かすことができない。一度だけの運命の選択。
分かれ道。人生の別れ道。人生との別れ道。
選ばなかった人生と別れていくこの道で、目指した先にあるものは。
『分かれ道と別れ道。』
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人生、答えがないから苦しみ叫ぶ。答えがあるなら迷わない。だから、選んだその道を正しく飾ることしか私にはできないのだろう。