5歩目。ココで大事なことを発表させていただきます
「ココで大事なことを発表させていただきます。姉ちゃんが、迷子です。」
ココは町の一角である
とりあえず必要なものをそろえようと早速五人で町に出てきたわけだが…
開始五分でキュアがいなくなった
ウインド曰くキュアは忘れっぽい上に方向音痴で、必ず迷子になるという。しかも困ったことに本人は迷子だとは思っていないので勝手にどんどん移動し、こっちを探そうともしない。挙句の果てにはようやくキュアを見つけたウインドを迷子呼ばわりするそうだ
困った迷子もいたものである
「でも、今回はそう遠くには行ってないと思います。大方勝手にどっかの店に入ってのんびりしているんでしょう」
「じゃあこの辺の店を片っ端からあたっていけばいいんだな」
「でも、僕まだキュアにお金一銭も渡してないよ?」
「店に入ってトラブルになってるかも」
「推理の途中にすみません。いました」
ウインドの指す方の目を向けると白い少女が走ってきた
「よかったね。見つかって」
「はい。ありがとうございます」
言葉に感情をこめずに会話する二人。
早い話が棒読みである
「みんな!こっちきて!服を買いましょう!」
「服もいいけどお前…。今までどこに居たんだ?」
「さっきからあのお店に。みんなも来ると思ったんだけど…。気づかなかった?」
「ノーヒントで誰がわかるか!!会ってまだ数時間なんだぞ!」
この二人じゃ会話が終わらない
そう判断したバブルは会話に入る
「とりあえず服は必ず必要だから一通りそろえよう。それとみんなの傍を離れるときは必ず一声かけること。じゃあ行こうか?」
このチームのリーダーは実質バブルであることが証明された瞬間だった
その人の趣味を理解するには実際見ることが一番である
ではココでチーム「森羅万象」のファッションショー開幕!!
ファイア
戦闘服のようなズボンに黄色のアンダーシャツ。それに真っ赤な肩口までのダウンジャケット。そして無駄にたくさんあるポケット
目にとてもまぶしい格好である。
バブルに言わせると「滅茶苦茶」らしい
バブル
黒いパンツに白いシャツ。上に黒のレザージャケット。
パンツについているポーチには銀色の銃が入っている
無難なモノトーンである
ウインド
ひざより少し下までの丈のカーキ色のズボン。少し大きめのシャツに街中でよく見かけるようなキャップ。
町にいる少年。と言ういでたちだが、ズボンについているポーチや大きめのシャツの下にはナイフなどが無数に入っている
キュア
ひらひらのスカート。ふちにはピンクのリボン
トップスは白とピンクで固めたお嬢様風なファッション
戦闘時に動きづらそうだが問題ない。彼女は後方支援だからだ
サンダー
真っ黒マント
「「「「ちょっと待て」」」」
そのまま会計に行こうとしたサンダーを全員で引き止める
「せっかく新しい服買うのに何でまた真っ黒マントなんだよ」
「趣味」
沈黙。
「女の子がそんな趣味じゃだめでしょ?私がコーディネートしてあげるわ!」
「やだ」
「ほらそんなこと言わないで、行くわよ♪」
「行っちゃたね」
「ああ」
「でもサンダーってどんな顔してるんだろう?馬鹿でかい真っ黒マントのせいで顔とか髪とか全く分からないんですよね…」
「確かに。実は男の子だったりして」
「いや、それは無いだろ」
「男だったら姉ちゃんが拒否反応起こしてますよ」
「「拒否反応?」」
「姉ちゃん男性恐怖症なんですよ。あれ?言いませんでしたか?」
((いってねぇよ…))
しばらくして、キュアが帰ってきた
後ろに見たとの無い女の子を連れて。
「えっ?このこってサンダー?」
「ちょ、可愛い」
「すげー!!何をどうすればアレがこれになるんだ!!」
そこには、美少女がいた。
今までマントのせいで分からなかったセミロングの金髪にきれいな青い目。
150センチくらいの小柄な体に黒いワンピース。
腰の辺りにピンクの布をまき、白いカーディガンを羽織っている。
顔はさっき言ったとおり。美少女だ。
猫を思わせるちょっと鋭い目、その他のパーツはそれぞれ完璧な位置に入っている
「動きづらい」
素敵な洋服を機能性で一蹴するサンダー
「せっかく可愛いんだからきていたらいいのに…」
「やだ」
「じゃあ、町の中だけでいいからさっ!」
「それなら…」
「でも町の中だけじゃもったいないですよ、黒マントも少しいいやつにしましょう」
「それがいいわ!さぁ選ぶわよ!」
「面倒…」
面倒くさがるサンダーを置いて、新マントは決定した。
ココでチーム「森羅万象」のファッションショー開幕!!(二回目)
機能性重視の黒いズボンに黒と黄色のトップス。
さらに黒いマントは少し小さくなり、ピンクのラインが入っている
キュア曰く「完璧」
「ちょっと、動きやすい」
「よかったね、じゃあ行こうか?」
会計を済ませ(ちなみにキュアの服が一番高かった)町へ再び繰り出す
ここで伝えておくが、この5人はなかなかの外見である。
当然。町を歩けば注目を浴びるわけで…
「オレ、ちょっと見たいところがあるんだけど、行っていいか?」
「あ、私もちょっと行きたい所が」
「僕も行きたいところあるし…ちょっと別行動にしよっか?」
「分かりました、じゃあまたあとで」
「分かった」
こんな風に別行動すればこの後の展開は簡単に想像が付くであろう
ファイアの場合
「さて、武器屋にでも行くかな」
ファイアは基本長剣を使うが、そのほかの武器も多少は使える。ナイフ投げなどは得意だが、テンションがあがると絶対にあたらなくなるので戦闘ではほとんど使えない
「…なんか使える武器でも手に入れたいよな」
独り言を話していると、女の子に呼び止められた
「お兄ちゃん、あたちのかれちにならない?」
「は?」
振り返ると、6歳ぐらいの女の子がいた
「彼氏って…オレ?」
「うん」
「君は迷子だね」
勝手に完結して早く立ち去ろうとすると呼び止められた
「迷子じゃないわよっ!ちょっとお姉ちゃんとはぐれちゃっただけだもん!」
やっぱり迷子じゃねえか…
「お姉ちゃんとはどこではぐれたんだ?」
かかわるのがめんどくさそうだと思ってもついつい聞いてしまうところがファイアの人のよさである。
「えっとね…こっち!」
意気揚々と歩いていく女の子を見て、こいつほんとに迷子なのか…?と真剣に思ったファイアだった。
ちなみにその後「お姉ちゃん」は簡単に見つかり、ファイアはただ単に歩き回っただけだった
バブルの場合
「とりあえず本屋にでも行くかな」
バブルの毎日の日課であった読書は残念ながら突然始まった旅のせいでできなくなっている
自分は活字中毒だな…そう思いながら本屋につく。
いくつか読みたい本を見つけ会計して外に出た。
(ちなみに本のタイトルは「馬鹿を3秒で黙らせる方法」「精神攻撃の極意」「相手を辱める50の方法」などである)
「すみませぇん。ちょっと私たち道に迷っちゃたんですけど、連れてってくれませんかぁ?」
振り返ると、女が二人話しかけてきた
自分ではどうやら可愛いと思っているらしい甘え声と上目遣いで話かけてくる
(…面倒だな)
「ごめんね、僕も来たばっかりでよく知らないんだ」
「じゃあこれからどっかにつれってってぇ」
(何が「じゃあ」だ話つながってないし…)
ここでバブルは思いついた。
「じゃあ、僕の趣味で悪いんだけど、ちょっと買い物に付き合ってくれる?」
着いた所は武器屋
「へぇ、男の子ってこういうの好きなんだぁ!かっこいいー」
「うん。銃とか好きだけどこれが一番すきなんだよね」
そういって棚から取ったのは黒い細身の鞭
パシーンと一発床を叩いて笑顔を向ける
「あ、ゴメン用事が出来ちゃって…!」
そういって女は去っていった。
すっきりしたバブルはそれを購入した
ウインドの場合
なぜか、年上のお姉様に囲まれていた。
「君可愛いねー」
「ねえ、お姉さんといいことしようよ」
「一緒に遊ぼー」
正直、怖い。
本気になれば一瞬で全員を昏倒させる自信があるが、面倒だ。
(何でいつもこんな目に…)
こんなときに自分の不幸体質を呪うウインドである
ここであることを思い出す。
(オレって、逃げ足最強だったんだ!)
思わず浮かべた満面の笑みに周りのお姉様たちがざわめく
「バイバイ♪」
言うが早いが、ダッシュで逃げ出した。
キュア・サンダーの場合
ここでも当然のように彼女たちは男に絡まれていた。
言い寄ってくる男たちにキュアは拒否反応を示し、サンダーの後ろに隠れた
「どうしよう…怖いっ」
「怖いの?」
「うん」
グスッ。その音を聞いてどうやら泣いているらしいことに気づく。
ブンッ!!
サンダーは大剣を振り回した。
男は倒れた。
ちらっと時計をみて約束の時間と気づいたサンダーは、キュアと一緒に戻った
待ち合わせ場所に最初に着いたのはバブルだった。
次々と仲間が帰ってきて、お互いに苦労したと書いてある顔を見回す。
「帰ろうか」
あえて何があったかは聞かずに、宿に帰った
もし待っていてくださった方がいたら泣いて喜びます!!
大変申し訳ないのですが近々テストがありまして、来週(もしかしたら再来週も)投稿できません…。
その後は一生懸命投稿しますのでよろしくお願いします。
評価、批評(出来るだけオブラートに包んだ)、感想等お待ちしています!!