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業火の剣士と忘却の魔導師  作者: BLACK BOX
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9話 黒木兄妹

交流戦の二日前、俺と玲愛れいなは会議室を訪れていた。

「交流戦のチームで会議しようって言っといて、本人が来ねぇってどういうことだ?」

俺たちは同じチームになった二組の代表二人と共に、桐山きりやまに呼び出されたのだ。

「二組の子達も来ないしねぇ……」

ちょうどその時、ドアが開き二人の生徒が入ってきた。


短い銀髪に翡翠色の瞳を持った小柄な少女と――――――

「――――あっ! お前このあいだの!」

「…………ん?」

もう一人は、先日廊下ですれ違ったヘッドホンの男だった。

「……どちら様ですか?」

ヘッドホンを外し、首に掛けながら問われる。俺の姿を見ていないので無理もない。

「まぁ、覚えて無くても良いけど」

「ところで、二人の名前は?」

玲愛が尋ねる。

「俺は一年二組、黒木天音くろき そら

で、こっちは妹の雪乃ゆきの

「兄さん……ボクだって自己紹介くらいできるよ……」

自分の名前まで名乗られた雪乃が抗議する。

「さて、次は俺たちだな。一年一組、火野ひの勇輝ゆうきだ」

「私は七草さえぐさ玲愛、よろしくね」


全員の自己紹介が終わり、俺たちは再び先生を待つことになる。


「そういえば……何て呼べば良いんだ? 天音?」

妹も同じ苗字のため下の名前で呼ぶが…………

「それあんま気に入ってないから……黒木って呼べよ」

「妹も黒木なんだから……ややこしいだろ」

「……じゃあ雪乃のことは雪乃様って呼べ」

「何でだよ! シスコンにもほどがあるだろっ!」

「世界一可愛いんだから仕方ないだろ……文句があるなら神様に言ってくれ」

なんなんだコイツは…………そういうネタなのか?

「まぁまぁ…………それじゃあ、黒木くんと雪ちゃんで良いかな?」

玲愛が提案する。

「ボクは……それでいいよ」

「ご自由に……」

玲愛には優しいなコイツ。


「そういえば、お前らって二つ名あんの?」

ふと思い付いたので聞いてみた。

「あるけど? 何? もしかして聞きたいの?」

いちいちうぜぇなコイツ。

「ああ、聞きたい」

「…………代わりに霊装れいそう見せてくれよ……」

「別に良いけど……」

そう言って俺は霊装を出す。

「燃え盛れ、【業火の魔剣(インフェライザー)】」

「へー、それがねぇ……」

と、俺の霊装をまじまじと眺める。そんなに珍しいタイプじゃないと思うんだが……

「じゃあ私も――

我が道を照らせ、【夢見の聖剣(メモリアル・ソード)】」

玲愛も霊装を顕現させる。

「お前らのも見せてくれよ」

「だってさ雪乃」

「……わかった――

撃ち抜け……【バレットN83(バレット)】」

彼女の手に大きなスナイパーライフルが現れる。

「……銃型の霊装かぁ……珍しいな」

俺が近づいて観察すると……

「興味あるの? しょうがないなぁ~♪」

何か急にキャラ変わった気がするんだけど……

「これは対物アンチマテリアルライフルがもとになってて、破壊力がすっっっごく高いんだよ! しかもボクの得意属性は水だからぁ、氷弾も撃てるんだよ! 更に更に、このスコープは最大倍率10倍でしかも1倍単位での調節が可能なんだっ!」

とても楽しそうに自らの霊装を力説する雪乃。

「…………おぉ、そうなのか……」

若干引いてしまった。

「な? ウチの妹可愛いだろ?」

「そ、そうだな…………ところでお前も霊装出せよ」

すると黒木は、何言ってんだコイツという顔をして、

「ずっと出してんじゃん、ほらっ」

そう言いながら指差したのは――――ヘッドホンだった。

「…………大丈夫? 色々」

シスコンなだけではなく頭も弱かったのか…………などと考えていると――――

「いやマジで、何なら一発撃ち込んでやろうか?」

何か物騒なこと言い出した。

「…………マジかよ…………てゆーかお前、武器持ったまま歩き回ってたのかよ!」

もし本当にあれが霊装なら、コイツ凶器持ってうろついてる事になるんだが…………警察呼んだ方がいいかな? でも何て言うんだよ……このヘッドホンが凶器です! って言うのか?

「おい、お前今失礼なこと考えてたろ」

「――――ッ! なぜバレた!」

そんなやり取りを見守りながら。

「なんだかんだ仲いいね、あの二人」

「そうだね」

そんな聞き捨てならないことを言う二人に――――

「「良くねぇよ!」」

息ぴったりなツッコミを入れる俺たちだった。



――――――その後会議も無事に終わり、俺たちは会議室を後にした。



――――そして、決戦の日がやって来る。








遂に全員登場! 皆さんお待ちかねのあの人も出ましたし、次回は遂に交流戦! ようやくバトルが書ける。

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