~8~夏の日2(なぜこうなった)
・・・・・絶対、書き直すし
(何で、こうなった!)
僕は夏のけだるくなりそうな暑さをふりほどくべくメイド達を誘って涼やかな川へ遊びに行こうとしていた。
(いや、決して決して邪なキモチじゃない・・・とは言いきれなかったけど)
「きゃはははは、りょうしゅさまーーーキモチ良いよーーー」
「りょうしゅさまも川に入れば良いのに」
服を着たままで遊ぶ子供達を見ながら、ある意味、父親、保護者的な意味での幸せはあった。
(くそぅクロフォードが、あんなこと言うからだぞ)
「領主様もお疲れでしょうしメイド達は忙しい様子なので子供達を連れて出かけてはどうでしょう?」
メイド達に声をかけては忙しいのでと断られ続けた僕は渋々、子供達を連れて。
もうすぐ巣立ちの時期を迎える子達も居たので想い出作りも兼ねて避暑地でくつろいでいる。
(違う・・・・・・これは、これで良いけど何かが違う)
暑い日、そう今は夏なんだ照らされた健康的な肌に弾ける笑顔、ある意味、間違ってはいないが僕の求めていた物とは違うことに残念な気持ちで一杯であった。
こんなことを思っているとフィーネに激怒されたものだが、もう彼女は僕の横には居ない。
「やれやれ普段は、そう思わせないよう隠していたつもりだったのだがな」
僕が、そう呟くと後ろから木々をかきわけ僕が座っている岩場に誰かが近づいてくるのが分かる。
(まさかっクロフォードめ気を使ってくれたのか)
仮面の下では僕のニヤけた顔など見えないからと全力で振り向くと・・・・。
「プギャァァアアアアア」
(ですよねーーーーー)
お決まりのお色気ムンムンな女性陣の登場になどなるわけもなく。
ゴブリンの登場である。
(ちっくしょぉぉおおおお僕の青春を返せええぇええええ)
悲痛な叫びは僕の心に響き渡る、まるでエコーを効かせたカラオケのように。
(はっはっは~~~僕に攻撃をしてみろ~)
河辺で僕はゴブリンの4体からの攻撃を同時に避け続ける。
これが結構、面白いし、こいつら結構やるなと思っているとゴブリンの背中に1つ2つと三日月型の刃物が突き刺さる。
「こらぁ私の領主様に何すんのよ!このゴブリン」
叫びながら指でクルクルと先ほど投げた三日月型、多分、手裏剣のようなものなんだと思うが器用に指先で幾つも回している。
(おいおい一発も外さないのかよ僕じゃ、あんな見事にはいかないな)
不器用には自信がある。
ナターシャは兎耳を、てろんと垂らして怒っている姿が、また可愛い。
この子は年長者の1人で、もう少しで別れてしまう14歳の女の子である。
「ナターシャだけズルいぞ俺だって領主様を助けるんだからな!」
水の中から勢いよく飛び出た少年の名はロイ、この男の子もナターシャと共に旅にでる予定であった。
(うーん二人とも仲良しだなぁ)
飛びかかるゴブリンに少年の指先から打ち出された小さな鉄球が当たると2人とも僕に何かを求めるように目を輝かしている。
(これは何と言うべきなんだ・・・しかもナターシャ水の上に立ってるし、これは魔法の一種だろうな、ロイが飛び出したときも何か魔法使ったのか)
と2人の成長を喜ぶ。
「2人ともありがとう」
「「うん!」」
やっべ、超可愛いし2人ともと顔をほころばせると尻もちをついたように座った僕の後ろから何かが雑木林を切り裂くと僕の髪の先も巻き込んで切り裂く。
(おっと出たよカマキリマンだ)
これもアルメドのダンジョンに出る大蟻と同じように巨大化したカマキリなんだけど速い動きと鉄よりも固い鎌をもつ。
その手に持つ刃も相当なもので人間ほどの太さの木をも切り裂く森の悪魔と呼ばれる魔物なのだ。
目が怖い刃物怖い口やばい。
体はそれほど硬くはないんだけど擬態化するし速いし飛ぶし目は良いし、これにやられる冒険者の数も相当な数に上っている。
(僕にとっちゃ荒削りすぎて敵じゃないんだけど)
この2人の強さを試すには、もってこいだなと僕は他の子供達の下へと駆け出して行く。
「みんなを守るんだぁぁぁぁぁぁぁ」
僕とすれ違うような飛び出したナターシャの拳が僕がカマキリマンと呼んでいる敵の刃物とぶつかり合って鈍い音が川辺へと響いたのだった。
ここまで読んでくださりありがとうございました
流れは書いてたのですが全然直せてなくてごめんなさい