納税の義務、勤労の義務
納税の義務と勤労の義務を具体的に課した国があった。
どんなに生活が苦しくても、年齢に応じた最低限の納税額を設定し、それに達しない者は労役に徴用された。
しかしその労役は苦役にまであたらない程度の軽労役に設定されていた。
ただ、怠けたら労役期間が延長され、自由になる時間は少なくなった。
しかしこれでは夢を追いかける者には不都合である。
そこで、夢を追いかけていることを理由にはできたが、それには将来の納税額の上積みが必要であった。
たとえばビッグアーティストを目指しているとする。
そうすると、将来儲かった時には、その儲かった時点で掛かる以上の率で税金を納めるという確約を国と結ばなければならなかった。
また最低納税額も先送りすればするほど、割り増し的に増えていった。
毎月1万円納税しなければならいのが、その年に納税していないとその次の年は1万円に加えてもともと納税していなかった年の1万円分を利子を付けて返済するが如き納税額になっていった。
難関国家資格を目指す場合も、夢を追いかける場合に該当するとされたが、資格合格が遅れると悲惨になったことはいうまでもない。
難関国家資格は短期決戦になって、優秀な若者がサッサと合格できる世の中のになっていったことは良い面であった。
病気の場合も、生活保護になっても、納税は免除されなかったが、病気の人は実際に労役に就かせるわけにはいかないし、生活保護受給者のうち高齢等何らかの理由で労役に参加できないような生活保護の人からは実際納税を望めないので、これらも夢を追いかける人扱いになった。
そうなると、いずれ相続人がたまりにたまった税金を支払わないといけないので、困った時には国民健康保険と国民年金から納税される制度にした。
自分や親だけでなく、兄弟の税金も自分が相続人となって負担しないといけない場合もあることから、国民相互の間で、国民健康保険と国民年金への加入を促す動きが出てきた。
かくして、納税と保険料の徴収が確保され財政再建された。
現実には、無理でしょうなあ・・・
つづく