前の俺
優の過去ですね
今までの話では全く違和感のない優、
しかし暗い過去があります
それがこの作品のタイトルの、ようにだんだん成長していくんです!
天高くそびえる高層ビル、流れる人の波
ここは東京…………
キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン
第三東京西高校、1年四組、昼休み
「おい、優!ちょっと遊ぼうぜ」
俺が振り向くと柄の悪い同級生が三人、それを見てクスクス笑うクラスメイト
屋上
「優~、お前なんで呼ばれたか分かるよな?」
「……………………」
「それだよ!それ!いつもいつも無口でよぉ!ムカつくんだよ何か言えやオラァ!」
親が死んでから俺は誰も喋らなかった
中学の時は周りが気をつかってくれたが高校では違った
それどころか俺が親を殺したまで言われる
まぁ、嘘ではない
なぜなら、俺の両親は俺を庇って死んだんだ
家族三人で買い物した帰り、新しい竹刀と防具を買ってもらった、「次の試合も頑張る!」なんて言ってたら前から4トントラックが突っ込んできた
気がついたら俺は車の外にいた、燃える父さんの車とトラック
そして…………………
両親は俺にかさばって死んでいた
トラックの運転手はトラックから脱出出来ず焼死
目撃した人の話では俺たち家族は車から脱出出来たが、その後車とトラックが爆発
転んだ俺に飛んでくる破片
それを防ぐため俺の元へ戻ってきた両親
二人に刺さった破片
倒れてもなお、両親は俺を庇ってくれた
キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン
「…………………………」
「………」
倒れている奴ら、俺に挑んできたあいつらが悪い…………
もし俺を庇って誰かが傷つくなら、俺は誰にも守られない
誰にも頼らない
そう決めたんだ……
次回!
王国へ