雪山での出会い
メシア村
「なら行ってくるよ」
「1日か…もっとゆっくりしていけば良かったのにな」
「村の皆と話してたら銀と白に会いたくなってな」
「そうかい…また帰ってこいよ」
「おぅ。んじゃ」
メシア村での別れを終え、俺達は銀と白の故郷、ケシヤ山へ向かう
ケシヤ山、一年中雪が溶けない極寒の山
生息する魔物はスノーウルフ
そのスノーウルフには他の魔物には珍しい特徴がある
スノーウルフの毛並みは年が経つほど白く美しくなる
グレー、シルバー、ホワイト
その高い防寒性能と美しさから、数年前スノーウルフの乱獲が行われた
これはそのときの話…………
(魔物同士の会話を書きます、しかし人間と話せるのは魔獣だけです)
「また、人間か…」
ケシヤ山、その雪を赤く染める血
仲間であるスノーウルフの物だ
「グレーが10以上シルバーも数匹殺られたのじゃ」
「俺達が殺られるのも近いかもな…」
「人間の装備でここまで来られるなんての…」
最近まで人間がこの山に登ってくることは無かった
「このままでは全滅かの」
「かもな…さぁ戻るぞ」
スノーウルフの洞窟、ここではホワイトを中心として会議が行われていた
「どうだった!」
「出ていった奴は全滅だ…」
「なんと…」
「このままではここまで来られるのもそう遠くはないだろうな」
「その前に一斉に攻めこむべきだ!」
「いや、この山を出る覚悟を決めるべきだ」
スノーウルフの間でも意見が割れている
「仲間が殺られてこのまま逃げろと!我々の誇りはどうなる!」
「命あっての誇りじゃ…それに守るべき子供達はどうする?」
「っく!」
半数のスノーウルフが洞窟を出る
「お主らがホワイトの立場ならあやつらもまとまるだろうな」
スノーウルフのなかで二匹だけ魔力をもつ魔獣、しかしシルバーの二匹では意見を主張出来る立場にない
「そうだな…」
そう言って洞窟を出る
「どこへ行く?」
「ちょっと頭を冷やしにな…」
「一緒に行くのじゃ」
「お主はどーするのじゃ?」
「さぁな、逃げるにしろ戦うにしろ、犠牲が出るのに変わりはない」
「何か他にないかの…」
「待てっ!」
「なっなんじゃ!」
「人間の匂い…」
二匹は匂いの元に走る
そこには一人の人間が倒れていた
「死んでるのかの?」
「いや、生きてる」
「どっどーするのじゃ?」
スノーウルフは誇りの高い魔物
それが敵とは言え、抵抗の出来ないものを殺していいのか?
「うっ…ううぅ」
「「!!!!」」
「スノーウルフ…か…」
「そうだが」
「…!!魔獣か!なら聞け……明日ギルドがスノーウルフの殲滅作戦を行う…」
「なんじゃと?」
「スノーウルフによる犠牲者が多すぎるのが理由だ…」
「そんな!元は人間が攻めてきたことでは無いか!」
「ギルドのSランク冒険者も動く、お前らに…勝ち目は無い」
「なぜそんなことをワシらに話すのじゃ?」
「……スノーウルフに罪はない、それだけだ…」
「お主はそれだけの為に死ねるのか? 」
「…強いて言うなら俺はこの山の風景が好きだ……………一年中真っ白でそれでいて天に向かって真っ直ぐに堂々と構えているこの山がな…」
「お主は…」
「…………………………」
「おいっおいっ!」
「死んだのかの……?」
魔力を溜める
「何をしてる!?」
「こやつの傷を治す…」
「本気か!」
「本気じゃ!こやつが我らに罪が無いと言ったようにこやつに罪は無い!」
「……はぁ、仕方がない」
「手伝ってくれるのか?」
「俺達は意見を合わせた方が良い」
「……絶対に死なせんぞ…生きてくれ」
数時間後、人間が目を覚ます
「なんで生かした?」
「お主に罪は無い」
「俺のセリフだったはずだが?」
「ついさっき、この山から去ることが決まった、お前も巻き込まれる前に山を降りろ」
「そうか…ありがとう、助けてくれて」
「さっさと行け、今なら山を降りられる、夜になると今度こそ死ぬぞ」
「そうだな…また会えたら」
「無いと思うがな…」
短くてすいません。
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