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「・・・安亮・・っ!」
和也は離れようと必死にあがいた。
でも、安亮の腕は全然離そうとしない。
この腕を離したら和也がどこかへ消えていきそうで
「和也・・・」
いま、どうしようもなく和也が欲しくなった。
そのまま乱暴に和也をソファの上に押し倒した。
「・・んっ」
キスをしながら安亮は和也のベルトに手をかける。
「ん、ちょ・・・っ安亮っ」
それを必死に阻止しようとする両手は
安易に安亮の右手で、頭上に強く抑えられた。
安亮は本気のようだ。全然歯が立たない。
「やだっ・・安亮、こわい・・よっ」
そんな和也を無視して下着ごとズボンを下ろした。
無理やりだというの体は正直だ。
「和也ぁ、ほかの男でもこうなの?無理やりされても嬉しいの?」
無表情で和也のに触れながら目を見て冷たい言葉を吐く。
言いたくない言葉だって出てきてしまう。
和也を傷付けてしまう。
「やぁっ・・安亮やめて・・っ」
和也は、元からセックスは好きじゃない。
いつもやるたびに泣かれてしまって
それがいやで、やりたくても我慢の日々だった。
いまはもう、自分の欲求と苛々に勝てない。
和也の気持ちなんてどうでもよくなる。
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