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鑑定士は表に出ない  作者: 南月 阿鬼羅


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8/8

第一章 静かな日常と覚醒 7

全面的に自己責任でお願いします。

第七話 守りたいもの


しばらく、僕は動けなかった。


これまでの五年間。


何も知らずに過ごした日常。


母の笑顔。

父の声。

兄姉の優しさ。


それらが、急に違う意味を持ち始める。


(……守りたい)


英雄にならなくていい。

世界を救わなくてもいい。

この家族と、この日常を壊さずに、穏やかに生きていきたい。


僕は、静かに拳を握る。


(だから、学ぶ)

(だから、鍛える)

(だから、鑑定する)


元女性の魂を持つ伯爵次男、ユーリ・クロスフォードの第二の人生は――この夜から、本当に始まったのだった。


――第一章・完

読み終わってのクレームは、お止めください。

自己責任です。

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