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第3話 ゲームの王女として

目を薄く開ける、すごく眩しい…


まるで久しぶりに日の光を見たかのように目の奥が傷んだ。

ガシャン

何かを落とすような音が聞こえ顔を向けると、メイド服を着た女性が花瓶を地面に落としこちらを見て目を大きく見開いたかと思えば一目散に扉の向こうに消えていく。


「あたま…いたい」

ズキンと痛む頭。


「なに…この…記憶」

まるでフィルムを巻き戻したかのように知らない記憶が頭の中で流れる。


ズキンとまるで脈打つように頭が痛くなる。


「私…」

なにか、声が幼いような気がする。

そういえば私…なんでこんなお姫様ベットに…?

それに、私確か押されて死んだはず。


あ…


流れる記憶が頭の中で整理される、まるで自分のことを見直したかのように自分の事が誰だかわかる。


「手が小さい」

まだ、所々抜けているが。小さな足で地面に立ち上がり豪華な鏡の前に立つ。


「私だ」

本当は知らないはずなのに。

知らないはずなのに__写真で自分をすぐに見つけられるように、『これは自分だ』と脳が認識する。

 


リリアン


あぁ、そうだ、わかった。

私はリリアン。そう、この国シルバーリーフの次期王にして現第一王女。


「私はリリアンだ」と自分に言い聞かせると、彼女の記憶は少しずつ整理されていった。自分が王女であること、将来的には国を支配することが決まっていることを思い出した。


この国は女が国を収めている。女王陛下とでも言うのだろうか、私はその娘で第1王女(おうじょ)つまりこのままいけば女王になるわけだ。


そしてもうひとつ大切なことを思い出す。


ここは_____ゲームの世界だ。


 前世の記憶


デスモーションファンタジー

MMO(エムエムオー)アクションRPGだ、プレイヤーは異世界に召喚された勇者という設定で、広大なマップを(めぐ)り魔王を倒す。マルチプレイができて、他のプレイヤーは一緒に召喚された勇者という設定。


そして女王から依頼を受けてそれをこなす。

サブクエストで国を発展させることも出来たり領地を手に入れてそこで農作物や魔物を仲間(ペット)にして育てたり、ある程度自由なゲームだ。


そして、そのクエストを出してくる女王とは。


リリアン・シルバーリーフ・クレスティアーナ・ド・フォンテーヌ


そう、つまり将来の''私''


つまり、私は現世のゲームの世界線のプレイヤーを助け助けられる重要なキャラクター。

その容姿からもネットで小説や二次創作が作られるなど大変人気なキャラクター。

はは…は、笑えない


「あぁ!リリー。起きて良かったわ!!」

メイドにベットに戻された私。

そして泣きながら手を握られる


手を握っているのはこの世界の父と母。

女王 マリエット

王位継承権を持たないこの国での女王の配偶者

王配(おうはい) アレクサンドル


私、リリアンは長い長い眠りについていたらしい。

馬車に引かれて各地の魔法使いが命をかけて私を助けてくれたらしい。


「本当に…無事で、無事でよかった…」



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