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魔王と勇者が手を組んでみました!  作者: 藤井春樹
第一章 ナイトメア・ダンジョン編
3/28

3・虫の大群はキツいっす

「へぇ〜。ダンジョンって意外と広いんだね」

「そうだね。洞窟っぽかったからもっと狭いのかもって思ってたよ」


 私たちはそんな他愛もない会話をしながらレベル上げをしていた。


 そしてレベル上げを始めてからかれこれ30分。その甲斐もあって今では2人ともレベル20を突破しようとしている。


 最初は魔物が急に襲いかかってきて足がすくんじゃったりしたけど、今では2人ともすっかり慣れていた。まぁゲームの中だしビビる必要なんて無いんだけどね。それでもやっぱり魔物が急に現れたらビビる。特に1mくらいのムカデの魔物。あいつだけは未だに慣れないな。他は狼とか熊とかだから大丈夫だけど、でかい虫は女子2人組にはきついものがあるよね。


「ふぅ。魔物も湧かなくなってきたね」

「そうだね。これからどうする?私は特に用事もないから続けられるけど」


 うーん、確か私は夕飯までには終わらないといけないけどそれまでにあと30分くらいあるし続ける事にしよう。


「私も大丈夫だよ。どうする?このまま第2階層まで行ってみる?」

「そうだね。私たちの実力なら第2階層も余裕だろうし」


 最初は2人とも少し苦戦していた。私は『血操術』で創り出した剣を使って戦っていた。だけど今では、日本刀の様な鋭い切れ味の刀まで創り出せるようになっていた。この日本刀は以前の剣とは比べ物にならない切れ味だ。それに加わって私自身のステータスが強化されていることも相まって第一階層の魔物なら何体かかってきようが余裕を持てるくらいには強くなった。


 そしてそれはアリサもだ。アリサは最初から初期装備として聖剣『エクスカリバー』を装備していた。ちなみに私は初期装備なんて必要最低限の服しか無い。何だこの差は。魔王と勇者でここまで格差があるとは••••••


 そして、その聖剣の能力は装備者が強くなればなる程、聖剣の能力も強くなるというもの。いくら勇者とはいえ、初期装備で聖剣、しかもこの能力は反則では?まぁ私も『無限血液』と『血操術』の組み合わせも中々のチートっぷりだけどね。


 まぁ、そんなわけで第2階層くらいなら別に何の問題も無いだろうということだ。まぁ仮に死んでしまったとしてもアイテムをロストして指定したスポーン地点にリスポーンされるだけなんだけどね。ちなみに今はまだスポーン地点を設定できる場所を見つけてないので初期スポーン位置からやり直しになる。適当に歩いただけだから方角とかが分からなくて迷子になってしまう。だから、なるべく死にたくは無いんだよね。


「さて、ここから先が第2階層だね。一応気を引き締めていこう!」


 そこには赤色が主体となり、縁枠を金色で飾られている大きな扉があった。


「そうだね」


 私はそう返事をした。


 そして私達は弟2階層への扉を開けた。


 そして、第2階層で私達を待ち受けているのは、大量の虫の魔物だった。


「「キャーーー!!!」」


 そう叫んで私達は全速力で第1階層に引き返した。


 何なの?こんなにか弱い(ステータスは鬼強)乙女2人組にあんな虫だらけの階層を突破しろと?運営はどんだけ鬼畜なんですかね?


「はぁ〜。何なのあの階層?人間が立ち入っていい場所じゃないでしょ!」


 アリサが愚痴をこぼした。


「あの勇敢な勇者であるアリサでもあれは無理か〜」

「え、私の印象そんななの?」

「••••••」

「ねぇ、ねぇってば」


 口を滑らせたせいで圧をかけられたけどこういう時はダンマリが1番なんだよね。大体相手が先に折れる。


「ていうか、マジであの階層どうする?流石に第2階層で諦めました、とかは私のゲーマーとしてのプライドが許せないんだけど」


 さりげなく話題を逸らす。これぞプロの技!


 というか本当に第2階層で諦めるとか私のゲーマーとしてのプライドが許さん。そう、私は正真正銘のゲーマー。どんなゲームでもある程度まだ上手くならないとプライドが許さない。


「う〜。今ので私はなんだか疲れちゃったよ。今日の所はログアウトしとくよ」

「こんなに弱気なアリサは珍しいね」

「だから私の印象どうなってんのよ」


 そんなのは勇敢で果敢な素晴らしき勇者様でしょうよ。


「まぁ、私もログアウトすることにするよ。そういえばまだフレンド登録してなかったね。しとこうか」

「あー、うん。そうだね。」


 そう言って私達はフレンド登録を完了した。


「次はいつログインできる?」


 私はアリサに聞いた。私は基本暇だからいつでもログインできる。


「うーん、明日の7時頃かな。」

「分かった。じゃあ私もそのくらいの時間にログインするよ。じゃあね」

「また明日」


 私達はそう言ってそれぞれログアウトした。




参考までに


種族 吸血鬼 名前 ナーナ

レベル20 職業 魔王

装備 無し

耐久値2200

筋力値1100

敏捷値960

防御値500

魔力量2000

魔力適性 S


スキル・魔法一覧

血操術 無限血液 人間偽装 スモールダークネス


特性一覧

・日光の下だと全ステータス20%ダウン

・月光の下だと全ステータス35%アップ

・魔神の加護


種族 人間 名前 アリサ

レベル20 職業 勇者

装備 聖剣『エクスカリバー』

耐久値 2100

筋力値 1600

敏捷値 800

防御値 700

魔力量 950

魔力適性 A


スキル・魔法一覧

聖剣術 限界突破 スモールホワイト


特性一覧

・人間以外の相手にダメージ10%上昇

・太陽神の加護


 ナーナのスモールダークネスとアリサのスモールホワイトはレベルが20の時に獲得したものです。




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