24・ナーナVSユウガ
「僕は聖騎士のユウガだ!!!ここにいる魔王とやらに一騎討ちを挑みたい!!!」
••••••なんか来た。
何か面倒な事になりそうだな〜と思っていたその時ーー
「はーい、その魔王様ならここにいるわよ!」
とアリサが言い出した。
こいつ!
私を売りやがったな!
後で覚えてろよ!
ああ、こういうタイプの奴は絶対面倒に決まってるんだよ••••••
「む、お前が噂の魔王か。ふっ、何だ。どんないかつい奴が魔王をしているのかと思えば、こんな可愛らしいお嬢ちゃんだったとは。しかも見たところ女子中高生じゃないか。いいかいお嬢ちゃん、偽りで魔王の名を語ったりするのは、例えゲームの中だとしても良くない事なのだよ」
と、私をひどく見下した様子で行ってきた。
周りの人達が「あのユウガとかいう聖騎士、死んだな」「この辺でプレイしてないからあの子の強さを知らないんだろう」「哀れだな」とか言っている気がするけど今はそんな事関係ない。
こいつ、私をお嬢ちゃんとか言って見下したな?
私は中高生だからといって舐められるのは好きじゃない。
しかも下心丸見えの目で私の身体を舐めるように見てきやがる。
この上なく不愉快だね!
まあ最近対人戦をやってみたいと思っていたところだったし、ストレス発散って事でボコボコにしてみるのも悪くないか。
「ねぇ、ユウガとか言ったっけ。あんたレベルは?」
「おお、恐い。いいだろう、教えてやる。僕のレベルは62だ!どうだ?このゲームではトップレベルだ!」
「まあ及第点ってどこかな」
「何?」
「いや、何でもないよ。いいよ、相手してあげる。ここじゃ皆んなの迷惑だし移動しよう。とっととついて来て」
「おお、随分と上から目線じゃないか。どうして自分のレベルを言わないんだ。やはり弱いからか?」
「黙ってついて来い」
「チッ、分かったよ」
私達は家などがない場所まで移動する事にした。
それにしてもレベル62か••••••
ちょっと期待はずれかな。
まあ、わたしたち3人がおかしいだけで、レベル62でも充分強い方なのかな。
よし、この辺なら周りの迷惑にならないかな。
「この辺にしよう。ルールは?」
「決闘式で構わないな?」
「うん、それでいいよ」
決闘式とは、どちらかの耐久値(HP)が切れるまで、つまりどちらかが死ぬまで終わらない。
死んだ時に落とすドロップアイテムは勝者の好きにして良い。
という、このゲームにある対人戦の対戦方法だ。
他にも、初撃式、決着式とあるが、1番人気なのがこの決闘式だ。
「開始の合図は?」
「そうだな、このコインが地面に落ちたらでどうだ?」
「うん、構わないよ」
「それじゃあ早速始めるとしよう」
と、ユウガは終始にやついた気持ち悪い顔で会話をしてきた。
こいつが聖騎士とか冗談でしょ。
ていうか、こいつ完璧に油断してやがるな。
どんな相手だろうと侮ることなかれ、対戦の基本なんだけどね。
「始めるぞ」
「••••••」
キンという音を鳴らし、コインがユウガの親指で弾かれた。
チンと、コインが地についた瞬間ーー
「筋力上昇!」
とユウガが全速力でこちらに向かってきた。
流石は聖騎士と言うべきか、確かに、その辺のプレイヤーじゃ相手にならないだろうね。
だけど、今回は相手が悪いかな。
ユウガレベルは62、対して私のレベルは110。
私の方が圧倒的に格上だ。
ユウガの攻撃をあっさりと躱してこう唱える。
「血操術」
狙うはユウガの右腕。
40以上ものレベルの差があるユウガには抵抗のしようが無い。
血流を抑えて右腕の血管を破裂させて使い物にならなくさせる。
別に心臓とかを狙って一瞬で勝負を終わらせても良かったけど、それじゃあ面白くない。
どうせなら私のストレス発散に付き合ってもらおう。
「グハッ、お、お前!何をした!?」
「ただその右腕の血流を操作して破裂させただけだよ」
「そんな事が!だが!僕にはまだ左腕がある!」
「そう来なくっちゃね」
「うぉぉおおぉ!!!」
「えい!」
鬼の形相で雄叫びを上げるユウガに対して、私はわざと腑抜けた声を出してユウガの顎を蹴り上げる。
そして宙に浮いたユウガを踵落としで地面に叩きつける。
「グハッ!」
「ねぇ、後どのくらい耐久値が残ってる?」
「あ、後3分の1くらい••••••だ」
「ふーん、もうちょっと耐えてくれれば嬉しかったんだけどなぁ。まあいいや。冥土の土産に教えてあげる。私のレベルは••••••110だよ」
「んな馬鹿な!?」
「それが本当なんだなあ。あ、ちなみに私の仲間もそのくらいだよ」
「そ、そんな。ぼ、僕はそんなに弱いのか••••••」
「さあね。ま、今回は相手が悪かったね。またレベルを上げて再戦してくるといいよ。私はいつでも受けて立つ」
「ふっ、僕は馬鹿だな。いつの間にか、現実世界で失敗して、ゲームの中で他のプレイヤーに八つ当たりをするようになっていた。君のおかげでまた人生をやり直そうと思う事ができたよ。さあ、トドメを」
「そうさせてもらうよ。『血操術』」
私は『血操術』で日本刀を創り出しユウガにトドメを刺した。
さてと、アリサにはお仕置きが必要だね。
戻ったらどうしてやろうかな。
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