16・最下層のボス
私が1番乗りで扉の中の白い空間に入り、そのすぐ後にレックスが、数分後にアリサが入ってきた。
「結局私が最後なのね••••••」
「まぁまぁ」
アリサが珍しく少しへこんでいる。
本人曰く、相当頑張って急いで来たのに私とレックスが余裕そうな表情で先に着いていたからだそうだ。
何というか、悪いことしたかな。
いやいや、私は悪くないでしょ。普通にイベントクリアしただけだし。
うん。そういうことにしよう。
「2人はどんなスキル手に入れたの?」
私は気になって2人に聞いた。
「あぁ、俺はーー」
何だか私含め3人ともゲーマーの血が騒いでスキルの話で盛り上がりすぎてしまった。
まぁでも、全員お互いのスキルを把握できたし、この先にいると思われるボスモンスターの攻略で連携が取りやすくなったでしょ。
それにしても、アリサ脳筋すぎでしょ。
戦い方を聞けば聞くほど脳筋だなと思った。
それとレックス。
何だよ『魔法創造』って。
いくらなんでもチートが過ぎるでしょ。
だって的確なイメージさえあれば自分の好きなだけ魔法を覚えられるんでしょ?
控えめに言って最強じゃん。
って思って「チートやん」って言ってやったら何故か「お前が言うな」と言われてしまった。
何故だ?解せぬ。
ちなみにその時アリサが「2人ともチートじゃない」と物凄い睨みを効かせてこっちを見ながら呟いてたけど見なかった事にした。
アリサだけはキレさせてはいけない。
そう思った瞬間だった。
そんな事を考えていたら、急に空間全体が発光し始めた。
「「「な、何!?」」」
何も見えなくなるくらい光が輝いていた。
そしてーー
今度は3人揃って転移させられた。
「な、何!?」
「何だったんだ?」
2人とも混乱していたが、私は平気だった。
だってこの展開、まさにテンプレでしょ!
あの状況からの転移。
そしてこの200㎥くらいありそうなだだっ広い空間。
ここから考えられるのはーー
『よく来たな。強き者達よ』
大体全長10m程の人型ゴーレムが立っていた。
その漆黒の身体に細く、均等の感覚で、ギッシリと青い線が入っていた。
隅から隅まで繊細に作り込まれている。
こいつは雰囲気でわかる。
とんでもなく強い!!
そしてカッコいい!!
「いよいよお出ましだね」
まさにテンプレ。
そう、ボス戦だ!
「2人とも!混乱している暇は無さそうだよ!」
レックスとアリサはまだ混乱していた様なので、私は叫んで冷静にさせた。
「悪い、あまりに急だったもんでな」
「逆に、混乱していないナーナがおかしいのよ」
「それもそうだな」
「おいコラ2人とも。何だその納得の仕方は?」
「それより、そろそろ襲ってきそうだぞ」
しれっと無視された。
後でしっかりと⭐︎OHANASI ⭐︎する必要がありそうだね。
っとそれより、ゴーレムが拳を構えている。
流石にあれをまともに食らうのはまずいかな。
そしてゴーレムは拳を、その巨体からは想像もできないほどの速さで打ち出してきた。
私たちはかろうじて避ける事ができたけど、風圧だけで吹き飛ばされそうだ。
実際、風圧だけで地面に小規模のクレーターが出来ている。
ちなみにこの地面、とんでもなく硬い素材でできてるはずだ。
何というか、立っているだけでわかる。
さっきまでいた空間の地面とは訳が違う。
雰囲気だけで壊せないと思わせるほどの異質のオーラを纏っている。
それなのに、あのパンチは風圧だけで地面にクレーターを作り出した。
ま、風圧も避ければ何ともないんだけどね!
「あんなの食らったらひとたまりもないな!」
「そうだね!」
「そうね!」
うん、本当にあのパンチは食らいたくないな。
まぁアリサは(受け止め切れるか試してみたいわ!)とか思ってそうだけど••••••
『さぁ、我を楽しませてみろ!強い者達よ!』
ゴーレムに表情は無いけど、楽しそうね話しかけてきた。
でも、上から目線ってのはいただけないかな。
確かに、私達が1人だったら、こいつには敵わないだろう。
だけど今は3人もいる。
だからーー
「いいや違うね!私達がお前を楽しませるんじゃあない!お前が私達を楽しませるんだよ!!!」
そう言ってやった。
『ハッハッハ!!!面白い!この我にそこまで強気に出てくるとは。良かろう。お望み通り楽しませてやる!!!』
「まったく、ボスモンスターに喧嘩売るとか、常識知らずにも程があるぞ!」
「本当よ!まったく」
「まぁまぁ。でも、そっちの方が面白いでしょ?」
「「そうだな(ね)!!!」」
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