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魔王と勇者が手を組んでみました!  作者: 藤井春樹
第一章 ナイトメア・ダンジョン編
14/28

14・明らかになる脳筋

魔王と勇者 14


「うーん、全然いい案が思いつかないわね••••••」


 そんな事を呟きながら、じぶんと同レベルの魔物をあっさりと倒してしまうアリサ。


「もっと効率よく魔物を倒す方法••••••あぁー、全然思いつかないわ」


 それもそのはず。

 アリサは、その口調と、可憐な容姿からはからは考えられない程の脳筋だからだ。


(そういえば、段々魔物を楽に倒せるようになってきたわね)


 そう思ったアリサが真っ先に思いついたのがーー


「そうだ!複数体同時に相手して、片っ端からねじ伏せればいいんだわ!」


 そんな、「the 脳筋」という感じの発想だった。

 まぁ、アリサらしいと言えばアリサらしいのかもしれない。


「そうと決まれば実践あるのみね!」


 特に何も考えずに行動に移す当たり、やはり脳筋だ。

 ジムに通うマッチョもびっくりな脳筋だ。


「魔物は••••••あ!いたわね!」


 アリサは複数体の魔物を見つけた瞬間に魔物の方へ走り出した。


(どうせなら、複数体同時にダメージを合わせた方が効率がいいわよね)


 そんな発想をアリサは行動に移す。

 ちなみに、細かい戦い方なんてものはアリサの頭の片隅にすら存在しない。


「ハァアアァ!!!」


 雄叫びをあげながら、聖剣を振り抜く。

 その攻撃は、3体の魔物を壁まで吹き飛ばした。


 その3体の魔物は、唐突にえげつない不意打ちを食らって身動きが取れなくなっている。


 しかし、魔物がその3体しかいないという訳ではない。

 仲間をやられた5体程の魔物達がグルルルと、威嚇した後、一斉にアリサを襲う。

 しかしーー


「ハァアアァ!!!」

 

 アリサが、「そんな攻撃は効かない」とでも言いたそうな笑顔で聖剣を振り抜き、自分の周りを1回転させ見事、5体の魔物全てに攻撃を命中させ、壁にぶち込んだ。


 魔物達は、そんな攻撃をまともに受けて身動きを取れるはずもなく、その場にうずくまっていた。


「ふぅ」


 とため息を吐きながら魔物にトドメを刺す。


「キリもいいし、一回ステータスを確認しようかしら」


種族 人間 名前 アリサ

レベル 70 職業 勇者

装備 聖剣『エクスカリバー』

耐久値 7100

筋力値 5100

敏捷値 1900

防御値 2500

魔力量 4000

魔力適性 A


スキル・魔法一覧

聖剣術 限界突破 スモールホワイト 斬撃生成 ホワイトボール 神威


特性一覧

・人間以外の相手にダメージ10%上昇

・太陽神の加護


 アリサはこのステータスを見て、『斬撃生成』、『ホワイトボール』、『髪威』というスキルが増えている事に気づく。

 流石の脳筋アリサも、自分のスキルの変化には気づいたようだ。


「『斬撃生成』は想像が付くから後回しで、『ホワイトボール』と『神威』は試してみたいわね。特に『神威』!名前からして強そうだから早く試したいわ!」


 ちなみに、『斬撃生成』に関しては無意識に使っていたりする。


(取り敢えず試し打ちしてみよう!)


「ホワイトボール!」


 そう言うと、光の球体が出てきた。


(これはどう言う効果があるのかしら?)


 そう思ったアリサは、その辺の魔物に試し打ちしてみる事にした。


「ホワイトボール!」


 そう言って光の球体を創り出し、それを掴んでそのまま魔物へ投げつけた。

 すると、食らって倒れ込んだ魔物は、火傷のような傷を負っていた。


(なるほど、魔物にとっては炎のような物なのね)


 アリサはそう理解した。


 脳筋のアリサにもそのくらいの思考能力はあるようだ。


「それじゃあ次は本命の『神威』ね!」


 アリサは適当な魔物を見つけてーー


「神威!」


 そう叫んで、聖剣を振り抜いた。

 

 すると、聖剣に輝く光が纏われ、巨大な聖剣の様になり、そのまま魔物を消し飛ばした。

 威力は強大だが、体力は消耗するようで、アリサはその場に膝をついた。


「威力は凄まじいけど、使い所を考えた方が良さそうね」


 数十秒ほどで息を整えて、むくっと立ち上がった。


 先程まであんなにキツそうにしていたのが嘘のようだ。

 流石は脳筋。


「何はともあれ、これで範囲攻撃が出来たからより効率よく魔物を倒せそうね!」




 それから数十秒後、あっさりとレベル100になり、ボス部屋の扉が開いた。


 そしてアリサは、扉の向こうの白い空間に足を踏み出した。

次回はレックスです。

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