11・最下層に着きました
第9階層を攻略し今、私達は第10階層の入り口に来ている。
そして、その入り口には1つの看板があった。
「何て書いてあるんだろう?」
「さぁ?」
「取り敢えず見てみようぜ」
私達はそう言ってその看板を見た。
〝ここがこのダンジョンの最下層となります。この階層ではプレイヤーのレベルに合わせて、相対する魔物のレベルが上がります。そして、一定のレベルに至った場合のみボス戦に挑む事ができます。尚、この階層で死ぬとレベルが挑戦前まで戻ってリスポーンするのでご注意してください〟
そう書いてあった。
「「「え!?」」」
私達は声を揃えて叫んだ。
え?マジっすか?
ここが最下層で、プレイヤーのレベルによって魔物のレベルが上がるのまでは分かる。
だけど、死んだらレベルが元通りになるって何やねん!?
確かにここまで進むのが順調過ぎるとは思うけど、いきなりこの鬼畜の所業はどうかと思うよ。
入って速攻でやられた、とかなら良いんだけど、相当頑張って数十レベル上げた、って時に死んだりしたら溜まったもんじゃない。
それなりに苦労して手にした物が無くなると相当メンタルにくる。
だからこそ、苦労すればするほど緊張してくる。
そして、緊張すればするほど、身体が震えたり、思うように動かなかったり、正常な判断が出来なかったりする。
それが分かってしまうから、この階層の厄介さが分かる。
だからこの看板を見た時にあのように声を揃えて叫んだのだ。
まぁだけど、難易度は高い方がーー
「「「面白い!!」」」
私達は、そんな事を声を揃えて言った。
「「「プフッ、ハハハ!!」」」
その事が何だかおかしくて、つい吹き出して笑ってしまった。
さて、ここからは難易度が跳ね上がった最下層。
「気を引き締めて行こう!」
「ええ!」
「おう!」
そして私達は最下層の入ろうとした。
そして、私達が最下層の入り口に足を踏み入れた瞬間、何も見えなくなるほどの光が私達を包み込んだ。
私は周りを見渡してみるが、魔物以外には何も見当たらない。
「おーい!アリサ!レックス!」
試しにそう叫んでみたけど、やっぱり反応は無い。
これはあれだね。
多分それぞれ個別に転移させられて、分断させられたね。
それ以外に考えられない。
多分、ボス戦に向けて、プレイヤーを、団体としてではなく、個人として強くしたかったのだろう。
それかこのダンジョンの制作者が難易度を上げるためにやった気まぐれか。
もしそうだとしたら、このダンジョンの制作者は性格がこの上なく悪そうだね。
絶対に関わりたくない。
ま、そんな事は置いといて、早速難易度が上がった魔物と戦ってみるとしよう!
標的は••••••あの熊の魔物でいいか。
まずは相手の実力がどのくらいなのか、見ておきたいな。
そう思った私はその辺の石ころを魔物の目の前に投げつけた。
うんいい感じ。
私の思った通りこっちを向いてくれたね。
最初の戦闘では、相手の実力がどの程度なのか知っておきたい。
だから不意打ちは無しだ。
そんな事をしたら対等な勝負ではなくなって、相手の実力を測る事が出来なくなる。
それに、最初の戦闘なら、死んでもレベルに影響は無いからね。
さて、それじゃあ遠慮なく全力で行かせてもらおう!
「血操術」で全力で切れ味を良くした刀を構えて正面から切り掛かる。
そしてその攻撃は、魔物の凶悪な爪によって塞がれた。
「とても、爪と刀がぶつかったとは思えないね」
私はそう小さく呟いた。
わたしの刀はその辺の岩なら簡単に一刀両断してしまう。
そして、私の腕力はその辺の岩なら簡単に砕く事ができる。
この2つを掛け合わせて攻撃すれば、第9階層までの魔物は全員即死だった。
しかし、その攻撃をこの魔物はいとも簡単に防いで見せた。
つまり、この魔物は強い。
今まで戦ってきたどの敵よりも。
「フフッ」
思わず、そんな笑みが溢れてしまった。
今までの戦いは一瞬で終わってしまったけど、今回の敵はそうはならない。
今までのどんな敵よりも強い敵、良いじゃないか。
とても面白い。
さて、まだ私は全力の腕力を使って攻撃しただけ。
だけど、それだけではこの魔物は倒せなかった。
なら、頭を使えばいい。
ありとあらゆる方法で相手を混乱させて、それで出来た隙を叩けばいい。
そして、今の私には『斬撃生成』がある。
このスキルを使って、相手を中距離、遠距離から攻撃をして混乱させる。
とにかく速く、多く攻撃して相手の隙を作る。
魔物が段々疲れ、混乱してきた。
そこで段々と距離を縮めていく。
そしていつの間にか魔物は私の間合いまで来ている。
そして、私は魔物にトドメを刺した。
ここまでしたのは第5階層のボス、フェンリルぶりだね。
実に楽しい戦いだった。
完全に私が優勢だったというのに、私に傷を負わせてきた。
ここの魔物はレベルが高いだけではなく、知能も高いのかもしれない。
だとしたら、余計これからが楽しみだね!
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