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そろそろ冒険者としては厳しいんじゃないのか?

ここから本編です。

冒険者にはランクがある。


一番上はSランク。一番下はFランクだ。そして俺は……そう万年Fランクだ。


冒険者であろうとなかろうと、多くの者が【職業ジョブ】と呼ばれる教会の儀式を通る。


戦いに秀でる「戦士」 魔法のエキスパート「魔法使い」 回復を担う「ヒーラー」


上級職業になると「騎士ナイト」や「バトルマスター」、「魔導士」など……


様々な職業ジョブは人にに様々な恩恵を与える。


「戦士」や「バトルマスター」には腕力を。「魔法使い」や「魔導士」には魔力を。

「ヒーラー」や「神官」には神聖力を。


成人になったら、神殿に行き、そして神の啓示をうけて【職業ジョブ】につくのだ。



そして……俺の現在の職業。それは




初心者ノービス




つまり……未だに職業(ジョブ)についていないという事だ。


当然実力は劣るため、高いランクの仕事もできるわけがなく。


なぜ職業(ジョブ)を手に入れないか……その理由は簡単。


金がないから。


本来、職業(ジョブ)は神殿や教会で神との契約という形で行われる。

そしてそれを行うためにはある程度の額のお布施をしなければならない。

しかも、職業(ジョブ)は選ぶ事が出来ず、個人によってその内容は異なってくる。


即ちどの様な職業になるか分からないのに、ある程度の金が必要……という事なのである。


下級職とはいえ、まだ『戦士』や『魔術師』だったら当たりだろう。

農家(ファーマー)になるかもしれないし、職人職になるかもしれない。


そうなれば、冒険者としては不利なのだ。


大規模な街にある神殿などに行けば『転職』も可能らしい。だが、そのためにはとんでもない額の金が必要だ。


普通の人にはそんな金はない。だから転職は余程のことがない限り行うことはない。


職業(ジョブ)を得ることは難しい……本来なら、冒険者家業ではなく、普通の日雇いの仕事などが俺には相応しいかもしれない。だが、俺は日々の生活の糧を得るために。そしてとある理由のために、冒険者としてやっていかなければならなかった。





「そろそろ冒険者としては厳しいんじゃないのか?」


そう俺に声をかけるのはロックフェルム王国下にあるギルド協会の職員だ。名前をエリックという。

初心者ノービス」の俺を心配し、こっそりと仕事をくれる、いわば俺の生命線のような男だ。


「いや……わかってるんだけどさ……それでも皆を食わしていくにはそれしかないから……さ」


皆というのは俺が昔世話になった孤児院の子供たちのことだ。


俺は元々この王都の人間ではない。もっと田舎の……そう本当に何もないド田舎の生まれだ。


だけど13歳の時、村が魔獣の群れに襲われた。そしてその襲撃で多くの大人たちが殺された。

俺たち子どもは、大人たちのおかげでその難を逃れることができたけど……今度は奴隷商人が追いかけてきた。


奴らにとって孤児とは金が落ちている様なものだ。


俺を含めて全ての村の子供が捕まった。そこを助けてくれたのが……有名冒険者ギルドである『ラグナロク』と呼ばれる冒険者ギルドだった。


彼らは奴隷商人に雇われていた傭兵たちを倒して……俺たちを助けてくれた。そして俺たちは王都にある孤児院に預けられることとなったわけだが……


「俺にとってあの孤児院は恩人なんだ。あの孤児院のおかげで村の子供達、皆が成長することができた。だから……その恩を返すためにはこれしかないんだ……」


その言葉を聞いてエリックは深くため息をつく。


「分かったよ。じゃあ、また今回もお前に仕事を紹介してやるよ」


そういうと、エリックは一枚の紙を俺の前に広げる。


そこに書いてあったのは……仕事の依頼。


「今回はポーターの仕事だ。依頼主はA級ギルド【紅蓮の炎】。探索レイドの場所はA級ダンジョンだ」


ポーターとは荷物持ちの仕事。つまり冒険者達の荷物を彼らの代わりに運ぶ仕事だ。


魔獣とも戦う事がなく。とにかく荷物を持ち運べるだけの体力さえあれば誰でもできる仕事。

しかも今回はA級ギルドの荷物持ち。ほぼ安全は確保された様なものだ。


俺はその依頼に対して、二つ返事で承諾をした。


しかし、俺はこの時は知らなかった。今回の仕事が、俺の運命を180度変えることになる事を……

日間ランキングに入らせていただきました!!ありがとうございます。


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