TOMにむけて_2
翌日の仕事中、雑魚処理で実践確認してみる。
今までは二連までが最多だったファイヤーアロー三連を試してみる。お誂え向きに、スケルトンが三体現れた。
空気中の魔素を感じ取り、ノイズガードをどう組み立てるか考え、「種火」となる魔石ライターに火を灯す。
「種火」を「増幅」させ体積を増やし、「分割」で三つに分ける。それを「収束」させ弾に圧縮する。次に「指向性付与」させ発射するが、それぞれの工程でノイズガードを組み込む。
三つの炎の矢が現れスケルトンに向かっていくが、大きく弧を描き遠くの壁にそれぞれ激突し、黒い焦げ跡を残した。
「今のは、内部ノイズに対するガードは上手くできてましたが、洞窟内の風や湿気の魔素の影響を受けて大きく曲がりました。
この場合はこのように組めば良いと思います。」
瞳ちゃんが回路を構築する。早くて綺麗な回路が現れた。見てみるとその回路の完璧さがわかる。
飛び出た三つの炎の矢は、まっすぐ伸びていきスケルトンに突き刺さり砕けちる。
「さぁ、もう一度やってみましょう!」
あー頭が煮えそうだ!知恵熱出しそう。
ノイズの種類が多様すぎて考えないとならないことが多すぎる。それぞれのノイズガードを最適なものを判断してつかいこなすなんて無理だ。
あー、身体を動かしたい!
暴れたいけど、ゼリーのようなスライム、骨粗しょう症のスケルトンでは物足りない。もっとヒリヒリした感覚がないと魔法戦闘能力も鈍ってしまいそうだ!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
終業後、休日は瞳ちゃんと勉強し、出勤中の雑魚処理では魔法の練習をさせてもらう。
それで二週間が経ったが、筆記テストはどうにかなる気がしている。
他の目に見える成果は基本のウォーターガン、ファイヤーアロー、ウインドカッター、ストーンバレットの四連までの発動ができた。ただノイズガードがうまくできないのでうまく狙いがつけられていない。
瞳ちゃんのおかげで内部ノイズに対する知識も付いて、魔法は発動できる力がついてきた気がするけど、自然ノイズに対するガードがまだうまく構築できないし、できる気もしない。
このままでいいのか?短所を克服しようとして、俺の長所は放っておいていいのだろうか?
どうしたらいいのかわからないのがストレスが溜まる。
「はぁー」
どうしてもため息が出てしまう。
そんな俺を見て倉田さんが、声をかけてくれた。
「頑張り過ぎてないかいアキラ?
たまには息抜きでもしたらどうだい?
そうだ、今週末瞳ちゃんとアキラ君の歓迎会しよう。」
倉田さんの言う通りたまには気分転換も必要か!
「いいんですか?
ありがとうございます。」
思いもかけず、歓迎会をしてもらえることになった。




