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アキラ君の立身出世  作者: Mick
アルバイト編
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スイカの種まき

「井樋さんや希ちゃんはちゃん付けで、私はさん付なのは納得いきません。私もちゃん付で呼んでください。」


 どうしてこうなったんだろう。話は少し前に遡る。


 月曜日は休日だったので井樋ちゃんとスイカの種まきを手伝うと予定していた。


 その畑仕事中に、同じく休日だった瞳さんから話をしたいとメールが来たので、休憩中の井樋ちゃんの家に来てもらった。


「アキラさんって魔法専門学校でてるんですよね?私も興味があるんですが、どんなところか教えてもらえませんか?」


 晩婚の井樋ちゃんの娘の希ちゃんは14歳の女子中学生で、探索者に興味があり専門学校のことをいろいろ聞かれたので、「オネエ先生の壮絶な戦闘レッスン。」「寮監の不思議レシピ、イチゴ鍋」などエピソードを面白おかしく話しをして盛り上がった。


 魔素がない市街地ではいつもの眼鏡姿で来た瞳さんは、そんな中に到着し、若干暴走気味だ。


「私は真剣に考えて今日来ました。それなのにアキラ君は可愛い子と楽しそうですね。」


 なぜか少し怒っている。

 小さい禿頭のおじさんである井樋ちゃんと話しをしていたら怒られなかったのだろうか?休日だし怒られる理由はない気がするけれど、ここで反論しても伝わらない気がする。


「希ちゃんは井樋ちゃんの娘さんで、専門学校のことを聞かれたので答えてただけだよ。ところで話しがあるんだっけ?」


そこで冒頭に戻る。

「井樋さんや希ちゃんはちゃん付けで、私はさん付なのは納得いきません。私もちゃん付で呼んでください。」


「うん、うん。若いっていいね〜。ハハッ!」


 井樋ちゃんが笑い、お茶を出す希ちゃんが好奇の目で瞳ちゃんを見ている。


「わかった。わかった。瞳ちゃんでいい?

で話はなんだった?」


「は、はい。

この前はありがとうございました。

アキラ君のおかげで、今までできなかった中規模以上の魔法回路を作ることができました。

そこでもう一度研究者を目指すために6月末のTOMを受けてみようと思うんです。

今週末が申し込み期限なんですが、アキラ君も一緒に受験しませんか?」


 確かに瞳ちゃんは点数の大幅アップが見込めるだろう。


 しかし自分はどうだろう?


 自分は前回の約4ヶ月前、専門学校卒業前の12月と比べて成長できている自信がない。でも諦めてしまったら自分は一生探索者には慣れないだろう。


 もう一度頑張ってみるか!


「瞳ちゃん!俺もやってみるよ!」

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