第18話 地球平定、2022年抵抗勢力戦闘を開始す
地球における1500年以降の赤ちゃん誕生の際、その家族とともにトリニオン帝国にスカウトしていったが、2022年の現在、トリニオン帝国にとって危険なグループが存在することがわかった。このグループは、『過去映像投影装置』にて過去の経緯を探った所、反抗的な者、異論者、その勢力が占領した近隣諸国の敵対者らを洗脳装置数十万台によって数年かけて洗脳させられたことがわかった。彼らは、異論者を見つけるとかたっぱしからこれら洗脳装置を用いて何年もかけて洗脳していったというわけだ。異民族が捕らえられると教育施設と称する洗脳機保有機関に連れて行かれ、脳に直流電流を流してその人格を崩壊させて意思なきロボットのようにそのグループの意向に従わせるのだ。いくら思考サポートロボットプーが諭し、試作ロボットピーが尽くしても、正しい論理に従うことを拒絶し、そのグループの利益になることのみを成すようプログラムされている。それだけなら個人の自由と言うことで良いのだが、他のトリニオン帝国の種族の自由を奪い、他の種族の価値観を蔑ろにし、そのグループによる恐怖の支配を甘受させることに力を注ぎ、それを力の抑圧をもって成そうとやっきになっていることが問題である。
リリーはこの事実を皇帝リリムに伝えた。
「雑多な種族で成り立つトリニオン帝国にはそぐわない連中だね。どう思うAIポジトロン脳よ。」
「『過去映像投影装置』によって地球におけるこれら勢力に関する情報を得て、吟味した。この勢力は、そうした異論者に対して洗脳を施すのみならず、自分達以外を認めない独裁体制で世界征服を目論み、人々の自由を束縛、自国民を常にありもしないフェイクニュースで自分達に都合の良い方向に誘導している。また自国民への歴史教育において事実でない架空話を歴史教科書に記載してその相手国を憎ませてきた。また他国において政治工作条例に基づいて、三戦と称する、賄賂や脅し等によって世論戦(輿論戦)、心理戦、法律戦をしかけて、自分達に都合の良い方向に他国の世論を誘導してきた。また仮想敵国同士間の離間工作として、これまた相手国マスコミや教育機関に工作員を大量に派遣して他方の仮想敵国を敵であると認知させるべく、憎しみを増大させる為のフェイクニュースや架空話を歴史教科書に記載させ、的外れな憎しみを誘導させてきた。また資源がありそうだと噂が立った他国領を一方的に自国領であると宣言し、2010年にはある国が諸島を私有地から国有地にしたことに起因して国防動員法を制定し、戦争計画としてその他国領土を侵犯させて戦闘を起し、その際他国にいる、または自国領から他国へ新たに潜入させた18歳以上の自国民の男女に相手国で内乱させることを企図してきた。また自国民の異論者を数千万人殺害してきた。そのような事実を確認した。そしてその洗脳を受けたこの勢力の者共が、我が帝国に紛れば、果てしない騒乱を招くという予測を得た。従って洗脳者の洗脳を解く治療を施さなければならない。行政の長としてリリー男爵に命令する。地球のこれら洗脳者を捕らえ、治療をなせ。」
「承知しました。許せませんわ。地球にいた頃から自由を阻害するどうしようもない人達と思っていましたが、この際私が決着を付けます。洗脳装置など全て破壊しなければなりません。」
月の隣に位置取る宇宙戦艦タイタンに向けて核ミサイルがワープゲートにより無効化され、試作ロボットピーが地球人全てをスカウトしに赴いてそれがほぼ完了した2022年5月29日時点において、再び地球上の全ての空に投影像が放映される。
リリーの姿が映し出される。リリーは言う。「私、トリニオン帝国男爵、リリー=ルモンドはここに宣言します。地球人のトリニオン帝国への移民はほぼ完了しました。トリニオン帝国に移民することを拒否する地球人にも、自宅宇宙船を付与することとします。どこにも属さず好きに暮らすがよろしい。しかしながら地球において化石燃料を消費し、これ以上地球を温暖化を進ませることを禁止することとします。この措置によって、化石燃料内燃機関は全て破壊され、これまでなした化石燃料消費による環境破壊、プラスチックごみ等による環境破壊は全て大量のロボット達により修復され、地球は美しい惑星のまま素晴らしい惑星として保存されるでしょう。また残る各国政府は、元その国に所属していた国民の投票によって95%の得票を得たのだ解体されることとなりました。」とここで一拍おいてリリーは続ける。
「さて、地球における特定の集団がこれまで成して来た洗脳装置による恐ろしい洗脳処置、これは人間の本性を破壊し、特定の集団の意思のみに従わせるロボトミー人間化、これはトリニオン帝国憲法第28条記載の『全ての帝国民は健康的で文化的生活を成す権利を有する』に反します。従って、この洗脳措置を無効化する治療を成すこととします。」
地球に残った集団の多くは、こうしたロボトミー人間化した洗脳者と、その洗脳者から富を吸い上げて権力を欲しいままにしてきた一部の独裁者及びその一味であった。また各国政府の官僚は、トリニオン帝国に移民することにしたが、残務をしなければと言う義務感から最後まで残って残務をこなしていた。
「くそ、やつらトリニオン帝国の勝手にさせるものか!!!
我が国工作員に指令だ。予てよりの手筈通り、各国を一斉に占領させよ。ふふふふ、これで地球は我が物!!!トリニオンの連中など無視すればよい。我々は我々で勝手に地球を統治するのだ。」
ここは日本国政治中枢、政府機関の永田町と霞が関だ。政府機関以外の会社員は既にトリニオン帝国に移民しておりほぼ見かけることができないが、義務感から最後まで残って残務を成す政府官僚達がまだいる。
また自衛隊朝霞駐屯地、自衛隊板橋駐屯地においても最後まで自衛隊員が東京を守る為待機している。
そこへ特定集団に所属する、マシンガンと手榴弾を持った兵士や民兵が一斉に押し入って来る。残った官僚達は手を上げるしかない。が、認められず、マシンガンが発射される。なぜなら歴史教科書において日本人は過去に起こした全戦闘にて無抵抗の市民を老若男女の区別なく虐殺をし、どのように非道に同胞を虐殺したかをまるで見て来たかの如く記載し、日本人を憎みきっているからだ。しかもその教科書には戦後の日本の国際貢献や自分の国への援助が世界一であったのに一言もその記載がなく、日本は今でも軍国主義国家であるとされている。
ズガガガガガガ・・・・・・・・・
「????????」
過去映像投影装置を自在に駆使するリリーには、そんな攻撃などお見通しであった。既に試作ロボットピーに似た16本の蛇腹アームを備えた戦闘ロボットが攻撃を計画された地点に配備済み、しかも透明化のステルス状態で待機していた。
キンキンキンキンキンキン、とマシンガンの銃弾が官僚の直前で弾かれる。密かに微小ロボットが官僚の体に取り付いて、官僚の体を中間物質化してさらにバリアーを張っているのでマシンガンの弾の効力など無効なのだ。そしてステルス化した戦闘ロボットが16本の腕それぞれに設けられた麻痺光線を投射、確実に雪崩れ込んできた兵士と民兵を無力化していく。
「え!?俺、生きている。やった~~。」と言って周りを見ると、どこから湧いて出たのか腕が16本もあるロボットが仁王立ちよろしく仁王浮遊していた。このように官僚達を守る為に派遣された戦闘ロボットは全世界で100億台もあった。彼らは全世界において、理不尽に攻めて来た敵兵から誰一人殺したり殺されることなく守りきり、かつ敵兵を無力化したのだった。そして麻痺した敵兵は、後程戦闘ロボットに運ばれ、洗脳状態を解かれた。こうして抵抗勢力は全戦闘力を奪われ、駆逐された。
地底深くに設けられた独裁者執務室にて、ふと気が付くと、周りにはステルス状態を溶いた戦闘ロボットが宙を浮遊していた。
「ど、どうやってここに来た。」
「我々はワープしてどこでも侵入できるのだ。、、、さて、君、もう年貢の納め時だ。君は拘束され、監獄に収監され、その後裁判が行われ、刑に服することになる。」と戦闘ロボットが言うと麻痺光線が発射され、独裁者は気を失った。かくして抵抗勢力は駆逐され、地球に完全な平和が訪れた。




