寝坊
4月21日
「茜〜
ちょっと起きなさいよ
空くん来てるわよ」
私はママの起こす声で目が覚めた
起き上がり目覚まし時計を見ると時計は7時を指していた
あれ?6時に目覚ましかけたのに...
やっぱり病気でちゃんと起きれなくなってきたのかな
でも空は知らないからきっと怒ってるだろうな
私は急いで玄関に向かうと空が入って待っていた
「茜にしては珍しいね」
そう空は少し嫌みったらしく言った
「本当ごめんね...」
「いいよ
今日は朝練ないからゆっくり行きたかったから」
空は携帯をいじりながら言った
「空、リビングにいていいよ」
私が髪の毛を直しながら言うと、玄関の段差に腰掛けていた空はゆっくりと靴を脱いで上がってリビングに入って行った
ドアを開ける音とともに犬の鳴き声が聞こえた
うちで飼っているミニチュアダックスフンドのココアだ
私は洗面所でアイロンで巻き、顔を洗った
私は急いで部屋に戻り、制服に着替えた
時計を見ると15分が経っていた
リビングに行くとココアが空に遊んでもらっていた
ココアは楽しそうにしていて、空も少し楽しそうに見えた
私は少しココアがうらやましい...
空は私に気づき、振り向いた
「準備できた?」
「ごめん
少し朝ごはん食べていい?
薬飲まなきゃ...」
「いつもの薬?
まだ全然間に合うからいいよ」
「そ、そうだよ」
よかった
空は昔から飲んでる薬だと思ってる
空はまたココアと遊び始めた
ママは朝ごはんを用意してくれ私が食べ始めると私の正面に座った
ママは私の顔みて何か言いたげだ
きっと病気のこと言わないのかということだ
私は首をふった
ママは口を開いた
「空くん
ココアと遊んでくれてありがとうね
私もパパも茜なかなか遊んであげられてないから喜んでるわよ」
「こっちこそ
ココアくんと遊ぶの楽しいですよ」
そんなたわいもない話をしている中、急いで食べ終えて薬を飲んだ
「じゃっ行こっか」
私が声をかけると空は立ち上がった
そして二人で玄関に向かった
「いってらっしゃい」
リビングからママの声がした
「いってきます」
「おじゃましました
いってきます」
そう言って家を出た