茜色の秘密
私は高畑茜
初めて日記ってやつをつけてみた
いわゆるJKというやつで華のセブンティーンを謳歌してる
うちの学校の中では目立つ女子グループなほうだと思ってる
女子の仲は大変だ
男子にアピールすれば周りの女子に睨まれる
かと言って地味な女子でいれば笑われる
女子の世界は難しい
けど、私は3年目で付き合ってる彼氏がいる
彼氏とは幼馴染で中2から付き合った
三島空
小さい頃は、いわゆるいじめっ子みたいな感じで元気が有り余るほどあって幼稚園からサッカーをしてる
私は病弱だし、中々友達が出来なかった時ずっと空は側にいてくれた
本当は根が優しく、誰よりもいい人だった
小学校入学してすぐ、体調を崩してなかなか学校に行けなくて、途中から行ったときはなかなか馴染めなかった
けど空は一緒にサッカーしようとか、勉強教えてくれたりして、だんだんクラスで友達も出来た
いつも空は不安で心細かった私の手を握ってくれていた
そんな空とも私はバイバイしなければいけない
私の病気はもう末期を迎えていた
もってあと半年
何も分からない時の半年は長く、知ってしまった時の半年は短く感じた
あと半年しか...
私はいつもそう告げられた時の記憶がフラッシュバックする
体もだんだん衰えてるのもわかる
けど空には秘密にしたい
空にはもう悲しい顔はして欲しくないから
空は去年、親友だった成田宏太を事故で亡くした
その時たまたま、空はその場に居合わせていて空はずっと何も出来なかった自分を悔やんでる
ここのところ、空から笑顔は減ってしまった
だから私は笑顔の時間を多く見ていたいから空にはずっと秘密にしておこう
2014年4月9日
私は日記を閉じた
カーテンを開けて、夜空を見上げて祈った
「明日はきっと空が晴れますように」