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RED―赤の勇者逹―  作者: モルト
3/3

毘沙門天

遅れてすみません…。

俺と炎華さんは、男に連れられて外に出る。


「こっちだ。」


裏路地に連れて行かれる。

目立たない所に扉があった。


「(…………胡散臭いな…。)」


今さらだがとても胡散臭い。

男は間隔を開けて3回インターホンを鳴らす、すると、シャリン…、と言う音が聞こえた。


男は扉を開ける。


「入ってくれ。」


中には右に螺旋階段と真ん中にエレベーターがあった。


「おぉー(何か秘密基地みたいでわくわくするな)。」


炎華さんはなんだか嬉しそうだ。


エレベーターに乗る、男は2階を3回、5階を2回押し、地下5階と書かれたボタンを押した、エレベーターが動き出す。


「ずいぶん厳重ですね。」

「まぁな。」


エレベーターが止まる、どうやら着いたようだ。


「ちょっと歩くぞ。」


着いて無かったようだ。

薄暗い階段を降りて行く。


「いつまで歩くんですか?」

「もうすぐだ。」


しばらく歩くと、でかい扉があった、でかい、5mはある。


男は、横にあるよくあるパスワードを打ち込むやつにパスワードを打ち込み、手動で扉を開く。


「連れて来たぞ、毘沙門天。」


中は、ちょっとお洒落なバーのような所だった、中には、4人の人がいた、1人は、目付きが悪く、いかにも不良と言う男、2人目は、ゲームをやっている少女、3人目は、今日合った俺に謝った男、コーヒーを飲んでいる、そして椅子に足を組んで座っているのは…


「2人とも連れて来たか…よくやったな。」綺麗な顔、長い髪、そして圧倒的にでかい胸をした女がいる、コイツが毘沙門天か。


「よく来たな、2人共、私が毘沙門天だ。」


毘沙門天が立つ。


「ここに来たと言う事は我がクランに入ってくれると言う事でいいか?」

「はい、構いません。」

「私もだ。」

「ではまず自己紹介から、私は知っての通り毘沙門天だ、七福神の1人で、戦闘力は最高クラスと言われている。」

「で、俺が間泉禀まいずみ りんだ、よろしくな。」


女みたいな名前だな。


「俺は炎時創也えんじ そうやだ、得物はこの槍だ。」


想像通り不良のようだ、すげぇ睨んで来る。


「ワイは陣之内和じんのうち なごむや、さっきはごめんな、禀のアホが馬鹿仕出かしてしもうて。」

「いえ、いいですよ。」


バイク壊されたけど。


「ほら、お前も挨拶しろ、葵。」

「ん、白川葵しらかわ あおいだよ、よろしくね。」


えらく淡白だな、ゲームのやり過ぎは良くないぞ。


「あ、俺は…。」

「皆知っている、情報を集めたからな。」「そうですか。」


どんな情報を調べたんだ。


「じゃあ早速お前達に特殊能力を与える。」


あぁ、なんか言ってたな、特殊能力が~とか。


「じゃあ私から良いだろうか?」

「いいぞ、来い。」炎華さんが毘沙門天に近付く。


「何をするんだ?」

「私がやった事を真似しろ。」


毘沙門天は自分の親指を噛み、血を出させる。

炎華さんも真似して、親指を噛む。


「指を前に出せ。」


炎華さんは血が出た親指を前に出す、毘沙門天も前に出し、2人の血が交わる。


「和、器出してくれ。」

「了解。」


陣之内さんは、奥の棚からワイングラスを取り出した。


「はいよ。」

「ありがとう。」


ワイングラスは、炎華さんと毘沙門天の指が交わっている下におかれた。


「もう離していいぞ。」


炎華さんが指を離すと、毘沙門天の指からドバドバ血が出てきた。


「大丈夫か!?」

「大丈夫だ。」


血は、グラスの半分位で止まった。


「これを飲め。」

「は?」

「いいから飲んでみろ。」

「わ、解った。」


炎華さんは、言われるがまま、血を飲む、すると


「何だこれ!?うまっ!!」

「ハッハッハッ、美味いだろう、神の血だからな。」


炎華さんは、一気に血を飲み干した。


「これで、特殊能力を得られたのか?」

「あぁ、お前の能力は…【修復】だな。」「【修復】?」

「壊れた物、傷が付いた物を元の状態に修復出来る、生き物にも使用可能、死者には使えない、らしい、珍しい能力だな。」

「マジで?すげぇじゃん。」

「へぇ、便利そうだな。」

「かなり便利な能力だ。」

「次は俺お願いします。」

「解った。」


俺は指を噛み、毘沙門天の指と合わせる。

毘沙門天の指から血が出てきて、しばらくして止まる。


「飲め。」

「はい。」


血は美味かった、うま味が凝縮されたような味だった。


「俺の能力は何ですか?」

「う~ん…【予知】だ。」

「え?【予知】?」

「先に起こる事が見えるようになる、見える時間は最大7秒先まで見える、相手の攻撃を避けたり、銃弾を避けるのが容易になる、らしい、かなり凄い能力だ、未来が見えるらしい。」

「ですが特に変化が無いのですが。」

「う~ん、先が見えるようにイメージしてみればいいんじゃないか?」


成る程、そうイメージしてみる。

すると、陣之内さんがコーヒーに口を着けるのがゆっくり見えた、イメージを止めると、陣之内さんがコーヒー口に持って行く途中だった。


「どうやら出来たようです。」

「そうか、それなら良かった。」


すると、毘沙門天の右足が動いた、この軌道は俺の顔面を狙っている、かなりの速さだ、俺は上体を反らしてなんとか回避する。


「フム、どうやらちゃんと効いているようだな。」

「そのようですね。」

「毘沙門天の蹴りを、避けた、だと?」


間泉さんがすげぇ驚いている。


「今の私の蹴りは200kmはあった。」

「え………?」


200kmて。


「へぇ、姉弟共凄いじゃん。」

「はぁ、ありがとうございます。」

「じゃあ早速試すか。」

「試す?」

「使えるかどうか実験だ。」

「実験?何をするんですか?」

「まぁ、お楽しみだ、和、来い。」

「解った。」

「ちょっと待って、僕やりたい。」


白川さんがゲームを止めて、名乗り出る。

「はぁ!?お前が!?」

「何か文句ある?」

「いや…無ぇけどよ。」


何か番長とその友達みたいだ。


「じゃあ、行こうか。」

「はい。」

「葵が名乗り出るなんて珍しいな。」

「面白そうだしね。」


白川さんが眼鏡をかけ、部屋を出る。


「よし、行くか、焔。」

「はい、炎華さん。」


全員で部屋を出て、エレベーターに乗る。

「どこ行くんですか?」

「行けば解る。」


しばらくして、エレベーターが止まる。


凄く広い所に出た、30km位はあるだろうか。


「ここは?」

「戦闘実験ルームだ。」


成る程、ここでテストするのか。


「そんじゃ、始めるよ。」

「はい。」


俺と白川さんは真ん中に移動する。


「あ、白川さん。」

「葵でいいよ。」

「じゃあ葵さん、貴女に戦いが出来る様には見えません。」

「あぁ、大丈夫大丈夫、僕結構強いから。」

「そうですか……。」


正直葵さんは普通の可愛い子供にしか見えない。


「では…始め!」


毘沙門天が合図をした瞬間、葵さんが消えた、予知を使うと、目の前に拳を振りかぶっている葵さんがいた。


「ふぉっ!」俺は葵さんの腕を掴み、背負い投げする。

「へぇ、強いね。」


葵さんが楽しげな笑みを見せる。


「よっ!」


今度は脇へ蹴り、俺はそれを掴む、が、葵さんは掴まれた右足を軸に、左で顔面に蹴りかかる。


「うぉっ!」


俺はとっさに避けたが、葵さんに逃げられた。


「なかなかやるじゃん。」

「ありがとうございます。」

「お兄さんなら、コイツ使っても死なないかもね。」


葵さんはポケットに手を入れて、杖の様な物を取り出す。


「行くよ。」


葵さんはそれを変形させて、鎌の様な形にする。


「そらぁ!」

「!?」


その鎌をいきなり投げてきた、俺はそれを回避する。


「足がお留守だよ!」

「ぅお!?」葵さんが俺のがら空きの足を払い、転けさせる。


「ハァッ!」


葵さんは転けた俺に向かって殴りかかって来る、俺は予知を使って避ける。


「チッ」


鎌が葵さんの手元に戻ってくる。


「葵、もういい。」

「えー?まだいいじゃん。」

「充分だ。」

「………解ったよ。」


葵さんは渋々引き下がる。


「焔、お前の能力は役に立つ、よろしくな。」


毘沙門天は俺の頭を優しく撫でる。

炎華さんがこっちを睨んでいる、怖い。


「じゃあ炎華、次はお前だ。」

「え?あぁ…。」


炎華さんの声に力が無い。


「お前の能力は【修復】だったな。」

「あぁ、そうみたいだな。」

「だったらこれを修復してみろ。」


毘沙門天は壁にデコピンをすると、壁にデカイヒビが入る。


「解った、やってみよう。」


炎華さんが壁に手を置くと、壁のヒビが嘘のように消える。


「おぉ!」

「へぇー、便利そうだね。」


確かにこれはかなり便利だろう。


「じゃあ、これはどうだ?」


毘沙門天はおもむろに刀を抜くと、自分の人差し指を切り落とした。


「えっ?はっ??」

「やってみろ。」

「わ、解った。」


いきなり指切りショーを見せられても困る。

炎華さんが毘沙門天の手に触れると、毘沙門天の指がすぐさま治る。


「よ、良かった。」

「ほう、一瞬とは。」


もしかして炎華さんは本当にチートな能力を手に入れたのかもしれない。


「これで、両方共の能力が解った、よし、では連絡先を交換しよう。」


全員分の連絡先を交換して、今日は解散と言う事になった。

ネタが…ネタが無い…。

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