第6話 最悪の再会!
今、リリアが夥しい数の魔物を連れて襲ってきたと
「ここに来るのも久しぶりね・・・」
リリアは、小さくそう言うと掌(てのひら
)に炎の球を作り武器を構えてる兵士めがけて撃った。
「『炎の嵐』!!」
ドゴゴゴ!
炎の嵐は兵士を焼き殺すとその場で爆発して中からやってきた兵士も巻き込んだ。
「どういたしやす?リリアお嬢」
翼竜の背中に乗りながら兵士を魔法でやっつけている男はリリアにそう聞いた。
「このまま、攻撃をして勇者をおびき出す!」
「あいよ!」
男はそれに頷くと掌に風を作り出し兵士を斬った。
☆ ☆ ☆
エルリックside
「そんな・・・」
部下の報告に私は驚きを隠せなかった。
ドゴゴゴ!
「!!」
くっ!こんな近くに来ていて部下が次から次へとやられているのになぜ迷う!
落ち込んでいる場合ではないでしょ!!
「行くぞ、アネモネ・・・」
「はい!」
勇者様とアネモネ様は、立ち上がると出入口へと向かっていった。
「リサ、わたし達もいきますよ!」
「心得ております!」
わたし達もこんなところで立ち止まっているわけにはいきません!
エルリックside out
「『双狼牙』!!」
アネモネは外に出るなり魔物二体を殺した。
負けてらんない!
「桜部式抜刀術一乃型・・・『桜乱斬り』」
スパァァァ-ン!
「『火炎龍』!!」
「!」
俺が魔物を斬っていたらした魔物と魔物の間から炎を纏った龍が突っ込んできた。
咄嗟的に後ろにとんでかわした。
「そこかぁ!!」
俺は、炎を撃った敵を見つけると斬撃を飛ばした。
だが、たくさんの魔物が盾となりそれを防いだ。
「ちぃ、なら!」
「待ってください!彼女は私にやらせてください!」
俺が、桜部式抜刀術弐乃型【伍】『桜五輪咲き』の構えをしたらエルリックがやってきたので慌てて構えを解いた。
「・・・わかった。魔物は俺が引き受けておくからさっさと殺れよ?」
俺は、あまりにも真剣な目をしているエルリックに任せて魔物どもを消すことにした。
「かかってこい!雑魚どもぉ!」
俺は、エルリックの方に魔物が行かないように注意をひきつけた。
「うわぁぁぁーん!ひどいよぉ!主!」
俺が突っ込んでくる敵を斬っていたらヤミが抱きついてきた。
「すまん!」
俺は、ヤミの存在をすっかり忘れていたことを謝ると引きはがした。
「ヤミ、狼の姿に戻ってくれ!」
ヤミが狼の姿に戻ると俺は背中に跨った。
「ヤミ、このまま敵の方向へと進んでいってくれ」
俺のその言葉にヤミは言葉の意味がわかったのかニヤリと笑うと「リョウカイ」と、言ってそのまま敵のいる方へと進んでいった。
俺は、向かってくる敵を斬りながらワイバーンにターゲットロックオンするとジャンプしてワイバーンの首をはねた。
ワイバーンの首はボトッという音ともに地面に落ちた。
「さて、つぎは、お前だな。」
俺は、男をギロリと睨むと袈裟がけ斬りをした。
首を失ったワイバーンの死体とともに男も火属性魔法で焼いた。
リュウが無双している頃・・・エルリックは防戦一方だった。
「なぜ、かわしてばかりなの!」
リリアは、エルリックがかわしてばかりで攻撃をしてこないことに苛立ちはじめていた。
「ハァ・・・ハァ・・・」
私は、リリアの攻撃をかわしてばかりいた。
私には、リリアを攻撃できない!
「・・・しかたがない!攻撃してこないなら攻撃するしかないようにするだけ!」
リリアは、そう言うと炎の球をつくり何かを呟くと私目掛けて炎の球をぶつけてきた。
「くっ!」
私は、それをよけることなくくらった。
「なぜ!なぜよけない!!」
私がよけなかったことによってリリアはますます苛立ちを募らせた。