【用語】クラリシア聖騎士養成学校(士官学校)
聖騎士を養成する六年制の学校。大陸の中で一番の教育機関である。
大きく羽を広げて飛び立とうとする鳥の形のような校舎で、四つの塔を持つ四階建ての建物。屋内、屋外にそれぞれ演習場があり、本部の鍛錬場が開いていない時は、聖騎士の鍛錬が行われることもある。
冬栄万聖節の時に十二歳以上になっている者が入学可能。入学には学問試験と実技試験がある。
学問試験は簡単な歴史問題や計算問題、言語問題を解く。実技試験は武器と支給された革袋の中身だけでベストール樹海を三日間生き延びること。
何かしらの事由を巫女が許可したり、神殿に多額の寄付をしたりすると、特例で試験を受けずに入学できる。特例入学する子供の大半が貴族の子。
入学して最初の三年は座学と武術を進路に合わせて授業を選択しながら学び、後半の三年は聖騎士候補生として演習と任務を行う。
三年次には卒業するか進級するかを選び、六年次には聖騎士団の入団試験がある。士官学校の卒業生は就職に有利に働くため、騎士志望ではない子供も入学する。
制服は白い上衣と黒い下衣を稽古着の上に着る。武器の携帯が義務付けられているのは、不測の事態にすぐ対応できるようにするため。
遠方の地方から入学する子供のために、寄宿舎『雛の鐘』がある。建物の形が鐘のように見えるからこの名前がついた。昇降口や食堂などのある共有部分を中心に、左右で男女に分かれている四階建ての建物。
部屋は基本的にふたりでひと部屋を使う。寝台、机、収納棚が左右対称に備え付けられている。
主な入所者は遠方の子供だが、ブランシェールに家があっても入所は可能。自立のためにあえて入れる親も多い。