【地理】クレイスト大陸
『魔力と生命に満ちた美しい大陸は、原初、黄昏と宵闇の姉弟神が創造した。
黄昏の女神は命の自由な繁栄を望んだが、宵闇の男神は命の傲慢さに滅亡を望んだ。
弟を封印した姉は、秩序と自由に縛られた光溢れる世界で、生命を慈しみ見守り続ける』
創世と黄昏の女神クラリシア、破壊と宵闇の男神ウェルクルスによって創られた、左右対称な六角形型の大陸。
クラリア川という大河で隔てられた五つの地方に分かれており、それぞれが小国家となっている。地方は大きな橋で繋がっており、必ず境界に置かれている関所を通らなければならない。
海の果てには頂上の見えないエルシオール連峰がある。近づけば遠ざかり上陸できないことから『人神の境界』『女神の寝床』と呼ばれており、そこから先へ行ったものはいない。古い言い回しで死ぬことを『エルシオールを越える』と言う。
四つの人種が共存しており、数多の幻獣が生息している。
武力等によって他人種を侵略することは大陸法で禁じられており、犯した元首は女神によって命を奪われ、その地方は三百年間厄災に見舞われるという。
大陸法はクレイスト大陸全土に適用される法律。
『他種族を侵してはならない』『異種族間の恋愛、婚姻を禁じてはならない』『通貨を許可なく鋳造してはならない』『黄昏神殿より高い建物を建造してはならない』などがある。
法律はそれぞれの地方の国家で制定されたものもあり、それは『地方律』という。
もし異種族間で揉め事があった場合は、必ず同数の人員を集めて協議し、それぞれの地方律に照らし合わせて擦り合わせをしていく。
天災はありながらも平穏な大陸だったが、十年ほど前から邪神となったウェルクルスの手先である宵闇の魔物の出現が相次いでいる。