表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/136

レイナと優勝と神域

「およ」


 優勝が決まった直後。私は見知らぬ真っ白な空間にいた。


「ここは……どこ?」

「ここは神域ですよ」


 私が一人、謎の空間に飛ばされたのかと思っていたが、そうではなかったらしい。

 神域、というからには神様の領域なんだろうから。ここはシュレリア様に連れてこられたところってことかな。


「あなたに優勝賞品をお渡しするために呼びました」

「なるほど」


 早速優勝賞品が頂けるんだね。それじゃあ。


「エルフの国がどこにあるか、教えて欲しいです」

「あら、そんなことでいいのですか?」

「というと」


 そんなことで、というのは、どういうことだろうか。

 まさか。


「クークルで調べればよいのではないですか?」

「あ、やっぱり?」


 いや、正直、基本的に調べものや知りたいことはクークルに聞いたらいいんじゃないかという気はしていた。

 でも、流石になんでもクークルに頼るとつまらないかなとか思ってたんだけど、まさか神様から言われるとは、というか。


「シュレリア様は私のことどのくらいご存じなんですか?」

「そうですね、前世のことから、今回の転生の件、数多のチートスキルのことも知っています」

「え」


 まあ、正直、かなり情報通なんだろうなとは、思ってた。神様だし。

 でもまさか前世、所謂この世界でない世界のことまで把握してるとは、思わなかったし、後何より。


「チートスキルが何か、わかるんですか?」

「えぇ、まあ」

「教えていただくことって」

「できませんね」

「なぜ」

「つまらないからです」

「……おぉ」


 まさかこんなすごく下らない理由で断固拒否ってオーラ出されるとは思わなかった。

 まあ、私も同じような理由でクークル使ってないんだけどさ。


「それで、優勝賞品はどうしますか?」

「あ、話逸れてましたね」


 そうかあ、優勝賞品かぁ。


「エルフの国はクークルでいいもんね……どうしよっかな」

「ゆっくり考えていいですよ」


 私は女神さまの言葉に甘えて、しばらく考える、そして。


「例えばですけど、壊れない剣とか、壊れない杖って作れますか?」

「できますよ?」

「おぉ」


 それならルーン武器用にもらっとこうかなぁ。


「ルーンの武器を作るのですか?」

「おぉ、話が早い」

「まあ、神ですから」


 さて、後は剣か杖かだけど……。


「おススメは杖ですね」

「お」


 神様がおススメしてきた。


「なぜですか?」

「貴女に贈呈されている転生特典でも、ソードビットだけは不壊属性ですから」

「つまり壊れない剣はもう既に持っていると」

「その通りです」


 そうだったんだ。じゃあ迷うことないね。


「杖でお願いします」

「えぇ、わかりました」


 そういって神様は手元を光らせる、わぁ、綺麗だけど、光りすぎー。


「はい、できましたよ」

「これが壊れない杖」

「えぇ。材質は億年を生きた世界樹の枝を使っています。名を『エルダースタッフ』としました」

「エルダー……年長者かあ」


 まあ、年長さんではあるよね、億年生きているし。

 でも、名前は自分でつけたいから、あとで勝手に付け直そう。


「ありがとうございました」

「えぇ、名前、素敵なのをつけてあげてくださいね」

「心読まれてるー」


 こうして、私は優勝賞品として壊れない杖をもらった。

 いやあ、ルーン刻むのが楽しみだなぁ。


ご読了ありがとうございました!

感想、評価、ブックマーク等頂けますと励みになります!!

次回更新は次回日曜日の21:00までを予定しております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ