レイナと神と選択
「ここは……マイルーム」
バイソンという悪友を失ってから半月ほど経った頃。
例のごとく夢の中にこの空間が現れた。
「久しぶり……って程でもないわね。まだ月半分しか経ってないものね」
「そうですね」
確かに、久しぶりというにはまだそこまでの時間は経っていないようにも思う。
「それで、夢に出たってことは、何か御用ですよね」
「ん、まあね」
とりあえず話の続きを催促する。何の用だろう?
「話というか、そうね、神託と労い、そして提案があるわ」
「はあ」
神託はいつものことだ。労いは……魔神のことだろう。そして提案?
「まずいつもの神託ね。レイナ、貴方はこのまま弟子二人を育てなさい」
「それだけですか?」
「そうよ」
「うーん」
そんなのだったら言われなくてもそうする。なんで敢えて言う?
「で、労いは、魔神討伐に感謝を」
「……はい」
「ん。友達のことは残念だったわね」
「いえ、神様に気を遣ってもらう貰うことではないですよ」
「そう? 貴女とは仲いいつもりだから、心配はしているのよ?」
「それはどうも」
まあ、仲は悪くないよね。この世界で楽しくやれているのも、ある意味この神様のおかげだし。
「で、最後に提案ね」
「はい」
「貴女、私の下で修業しない?」
「え」
それは、どういう提案だろう。神様が師匠にってことかな?
「その考えで概ね正しいわ」
「勝手に思考に返事してくる……」
「神だからね、わかっちゃうのよ」
まあいっか。さて、それで、修行だっけ。
「こう言ったらなんですけど、なんで今更?」
「……まあ、そういう感じになるわよね」
「??」
そういう感じ……? まあ、私からしたら今更過ぎる感はあるから、そういうことかな。
「魔神が一柱……今回ので終わりではないからよ」
「え」
「そりゃあそうでしょう。私達神だって複数いるのよ? 魔神だっているわ」
「……そう、ですか」
魔神一体でバイソンが死んだのに、まだいる?
「この世界が終わらないように、貴女の力が必要よ」
「……」
つまり、今より強くならないと、この世界も、私も終わるってことだ。
「もう半ば強制ですよね……」
「まあ、あるようでない選択肢、よねえ」
「はぁ」
まあ、仕方ない、よね?
「わかりました。修行します。でも具体的にどうやって?」
「夢の中で修業すればそれで強くなれるわ」
「そう、ですか」
睡眠学習かな?
「さて、それじゃあ、早速始めるわよ」
「今日からでしたか……」
「当り前。一日でも早く、より強くなりたいでしょう?」
「まあ、そうですね」
もう大切なものを失わないためにも。強くなるべきだ。
「じゃ、行くわよ」
「……あぁ、そういう形式ですか」
神様が鞭剣を構える。一帯が荒野に変わる。
ここでやるんだね、また。
「開始」
「行きます!」
こうして、私の修行が始まった。
さあ、強くなろう。
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